「光の茶会」の支援を振り返る

岩手県山田町で災害ボランティアとして活動している為公史さんの依頼で、私が岩手県山田町を訪れたのは2ヶ月前のことでした。
その後、何度か 関連記事 でご報告したとおり 「光の茶会」 という Ustream 配信のお手伝いをしました。
放送の内容を書き起こして Twitter に流したり、Togetter でまとめたりする作業は、6月末まで行いました。
書き起こしの際には、個人を特定する情報、情報の信頼性、内容の中立性などに配慮しようと、私なりに努力をしたつもりです。しかし、もし私の書込み(Twitter @24motz)についてご不明な点があれば、御指摘いただければ幸いです。
作業の報告でオラビー・ジャパン(個人事業者としての西本の屋号)の名義を使いましたが、私は本件に関して技術支援と機材の貸与を無償で行い、現地に行く交通費も自己負担しました。
為さんの「移動茶室」は7月半ばに山田町から信楽に移動しましたが、モバイルルーターで Ustream 放送を続けておられます。
「山田町から復興を語る」というタイトルはもはや適切ではないかも知れません。

以前から私は、ラジオ放送の「視聴者との一座建立」という性質に興味を持っていました。
Ustream ライブイベントが、動画でありながら、ラジオ的な人の集まり方、盛り上がり方をしばしば見せることにも。。
「茶の湯」という文化を通じて、為さんがインターネット配信の世界を広げようとしていることは興味深いです。
「光の茶会」の最初の1週間くらいも、常連リスナー、常連発言者がだんだん増えて行ったり、放送している現場を訪ねようという方が登場したり、などなど、私が知っている「ラジオ番組のファンの現場」と同じような状況が見られました。
地元の方や、関係者の方々が、日々、被災地の支援と復興のために努力しておられて、その成果がだんだん見えてきている、というお話を伺うようになってきました。
一方で、私に可能なことは支援の「中身」ではなく、「情報技術」という「入れ物」だけであったと、あらためて感じました。
例えば、為さんが行ってきたこと、「光の茶会」で語られたことについても、遠く離れた場所から、その妥当性、正当性を判断することは難しいと感じました。「危機が深刻化するにつれ、対応する組織の数は増え、組織間の軋轢や縄張り争いも起きてくる」 (ハーバード危機管理合宿で学んだ「危機管理はジャズのごとく!」の深い意味) という記事を思い出しました。科学と技術の世界の方法論である「公開の場の中立な合理的な議論」は私が考えたようには機能しませんでした。自分に「復興のお手伝い」ができるかも知れない、などと身の程知らずに考えてしまったことを、いまは反省しています。
とはいえ、過疎と高齢化の進む農村や漁村で、スマートフォンが普及したり、インターネットを活用して個人が情報を発信するようになったりすれば、今回のような大災害のときに何かの役に立つ、ということだけは、確信することができました。
私は、為さんの生き方や考え方に、10年以上も前から興味を持ち続けていました。私が東京で暮らしている間も、どこで何をしているのだろう、と気になって、そして何年かごとに為さんに会って話を聞く、ということを繰り返していました。そんな為さんの代わりに「インターネットで世界に向けてメッセージを発信する」ことは、私がいずれやってみたい「おせっかい」でした。まさか為さんが「自分でその手段を使いこなす」日が来るとは思ってもみませんでした。
だから私は、そんな為さんの活動を、一人の視聴者としてこれからも見守りたいと考えています。