YAPC初参加、初運営

やってもやっても果てしなくやることがあって、終わらないと思っていたのですが、前々日になり、前日になり、当日になり、アフターイベントがあり、YAPC::Hiroshima 2024 が終わりました。

公式発表で参加者が448人とのことで、広島でこの規模のITエンジニアのお祭りを、無事に開催できたことをあらためて嬉しく思います。

広島の組織、企業、エンジニア、学生の皆さんに届けようと必死でしたが、実は私自身が初参加でした。こんなイベントになるに違いない、と信じて伝えてきましたが、ふりかえると「エンジニアであれば誰でも楽しめるお祭り」でした。

広島にPerlコミュニティがないのにどうして開催できたのか、とアフターイベントでも質問があったので、私の立場で書いてみます。

広島開催の立役者 chanyou0311 さんと出会ったのは、私が PyCon mini Hiroshima を立ち上げて、同時にそれを PyCon JP でアピールしはじめたころでした。

以来、広島と東京のイベントでご一緒したり、参加していただいたり、オープンセミナー2022@広島では登壇していただいたりしました。

YAPC::Kyoto 2023 で「次は広島?」という話が出て、中の人がちゃんゆーさんだとわかり、私に声がかかって巻き込まれることになりました。

私は「巻き込まれ力の高い人」だと言われたことがあり、今回も見事にそうなりました。YAPCはいままでノーチェック。ライトニングトークの発祥の場らしい、と知りましたが、現在のこのイベントの魅力は、記録やクチコミから判断するしかありません。

とにかく広島にすごいものがやってくる、地元の人に気づかれずに終わってしまうのはもったいない、ぜひ「オール広島で歓迎」したい、と思いました。

広島チームのもうひとりのキーパーソン mu2in さんとは、現在は「すごい広島 IT 初心者の会」という(最初はテーマがPythonだったのですが)月末水曜日の勉強会を共同で開催しています。ちなみに次回は2月28日、ハイブリッド開催です。

長年のコアチームの皆様と、広島現地組は、打ち合わせを重ねながら、すこしずつ「仲間」になれてきたと感じます。不採用になった候補地も含めて、下見にきていただいてご一緒したり、リモート会議でエンドレスな話し合いを重ねたり、よい思い出です。

準備の初期段階で「そんなキャパの会場では開催できない」という指摘があり、「いやいや、そんな大規模になるわけがない」と疑いながらも、広島観光コンベンションビューローさんを頼る提案をしました。私は RubyKaigi 2017 運営メンバーだったご縁で、この組織とつながりがあり、あっという間に400人が集まれる本編と懇親会の会場が決まりました(その時点でもう他に選択肢がない、という状況でもありました)。

以来、広島国際会議場と広島市文化交流会館のご担当の方々とは、当日まで、本当に膨大で細かいやりとりをしました。前夜祭の飲食は広島国際会議場1階のバッケンモーツアルトカフェさんにお任せしました。Sさん、Yさん、Mさん、Uさん、Sさん、ご丁寧に御対応いただいて感謝しております。

一方で、広島でYAPCを盛り上げる、ということについては、私は「どぶ板営業」しかないと覚悟し、実践を続けました。

そんなもの役立つのかと言われながらもハガキサイズのチラシを作り、地元のウェブ系の勉強会で配布したり、コワーキングスペースなどに配布を依頼しました。実はチラシ配布をお願いできる方々は、スポンサー企業を紹介してもらえたり、学生さんと接点のある方々であることも多く、そういう意味で、地道にイベントの周知に繋げられた可能性もあります。

私がLTなどでYAPCを紹介するときは Perl をわざわざ伏せ字にして、●●●●が何であれ、みなさんが誰でも楽しめるすごいお祭りです、という紹介をしていました。まあ裏切られたと思った人はいないはず。。

広島の勉強会コミュニティの中心メンバーは「オープンセミナー」という中四国地方のゆるやかな勉強会ネットワークに関わっており、オープンセミナー2022@岡山でオンライン登壇された とほほ さんのことも話題になりました。そのときは「広島のイベントでご紹介できればよかったのに」という思いもありました。今回「リアル登壇としては初めて」のお願いを広島で実現できたことを嬉しく思います。ここまで喜んでもらえたとは。。

前夜祭LTの直後に、面識のなかった若い人に、インターンしている会社から紹介されてきました。(西本がLTで紹介した)「すごい広島IT初心者の会」に興味があります、と声を掛けられました。

前夜祭、本編、懇親会の間、「以前は広島の勉強会コミュニティで顔を合わせていた方々」と久しぶりのご挨拶をすることも多々ありました。

前夜祭と本編での私の担当は会場、飲食、スポンサーブース、懇親会などで、ほとんどセッション会場に入ることがなく、コンテンツは私もこれからじっくり楽しもうとしているところです。ですが X でずっとタイムラインを追いながら、皆様が楽しまれているようすを楽しんでいました。

私は最近は地域の町内会の運営なども手伝っており、改めて感じることがあります。

「お祭りを続けるためのコミュニティ」なのか。

「コミュニティを続けるためのお祭り」なのか。

それが、どちらかわからなくなるくらい成功すると、いわゆる「弾み車の法則」が回り始めるのだ、と。

YAPCという素晴らしいコミュニティと出会えたことに感謝します。

自分の登壇者、スポンサーとしてのコンテンツについては、別の記事で書きます。