リスボン: Vocalizer for NVDA のふるさと

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shuaruta blog でも書いていますがヘルシンキとリスボンに行きました。

ペット事業の調査もしたのですが、ポルトガルに行くなら Rui Fontes さんに会ってみたいと思い、連絡を取って、時間を作っていただきました。

スクリーンリーダー NVDA のコミュニティで 2013 年ごろに発売された Vocalizer for NVDA という有償の音声合成エンジンがあるのですが、この製品の発売元 Tiflotecnia 社の代表が Rui Fontes さんです。

日本からも購入してユーザーになっている人もいらっしゃいます。

私も発売当時に製品やウェブサイトの翻訳を手伝ったのですが、メールでのやりとりしかしたことがありませんでした。

お会いしたのは6月21日の午後、観光客でにぎわうベレンという町のカフェでした。盲導犬のドゥピィくんを連れて Rui さんはいらっしゃいました。

写真 西本と Rui Fontes さんのツーショット

服装は水色のポロシャツとジーパン、シルバーの髪、たっぷりと髭を蓄えた芸術家のような顔立ち。

グラスをクルクル回しながら、穏やかにお話をしていただきました。

失明される前は会社員、コンピューターも使ったことがあった、失明して退職して起業。ずっと夫婦2人で会社をやっている。

もうひとりの Rui こと、ポルトガル在住のエンジニア Rui Batista さんが NVDA 事業のパートナー。

スクリーンリーダーが登場したころはポルトガル語のよい音声エンジンがなくて苦労した。Dorphin とか ZoomText とか WindowsEyes とかスクリーンリーダーはいろいろ使った。

現在は視覚障害者が使うスクリーンリーダーとしては NVDA がいちばん普及している。メーリングリストなどで教えあうことが多い。障害者協会のICT普及活動は少ない。支援機器の展示会はポルトという町で行われているけど、出展料が高いから出さない。

人口1000万人のポルトガルで、NVDAユーザーが400人くらいだ。(日本は人口がその10倍で、NVDAユーザーは1.5倍ですね。。)

NVDA は無料なのだからと言われて、サポートにお金を払ってくれる人は少ない。

視覚障害者の職業で多いのはテレフォンオペレーターだ。マッサージをする人は昔はいたが、今はいなくなった。

Microsoft Office は使われている。Excel でみんなが高度なことをしてるわけではないので、JAWS が必要な人は少ない。NVDA の機能で十分だ。ナレーターはまだ Office を使うには足りないだろう。

パソコンが普及したかわりに DAISY など録音図書が普及していない。

スマートフォンは Apple が普及しているが自分は Android にこだわっている。Samsung と Huawei が多いが、後者は貿易摩擦の影響が懸念される。

ポルトガルは障害者差別禁止法制の整備は早かった。法律はよいのだが、あまりちゃんと機能していない。クレームをつけない、受け身の当事者が多いのは、国民性かも知れない。。

移民が増えて、民族や文化は多様化している。ポルトガル語を喋る国はアフリカにも南米にもあるから。。

(市内のラクガキがひどいのもその影響?)そうかもしれないね。。

リスボンからちょっと離れた場所が自宅兼会社だが、ここは住みやすいよ。

そんな会話が、カフェの閉店時間まで、まったりと続いた午後でした。ドゥピィくんは2時間半の会話の間、ご主人の横でじっと座って待っていました。

カフェを出ると目の前はジェロニモス修道院と真っ青な空。

写真 ジェロニモス修道院

Tiflotecnia の人とご挨拶ができたので、これからは Vocalizer for NVDA を日本で使っておられる人、購入を検討されている人にも、なにかお役に立てることがあると思います。

NVDA の Python 3 移行に対応する予定もちゃんとあるそうなので、ご安心ください。

 

追記(2019年7月8日) NVDA 日本語チームの GitHub Wiki 「NVDA用音声エンジンの紹介」で Vocalizer for NVDA の購入方法を解説しています。

PCNひろしま 第15回終了

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写真 IchigoSoda + 音センサー + サーボモーターの配線

5月26日にPCNひろしま第15回を開催しました。

申し込みされていた経験者枠・入門者枠の方がいずれもキャンセルされたのですが、集まったスタッフ枠と見学枠の大人だけで「教材研究」をしました。

私は IchigoJam BASIC でサーボモーター SG-90 を動かす実験をしていました。
(3月に福岡のこどもプログラミングコンテスト表彰式で見学して、やってみたかった)
サーボモーターは10個セットが2000円とか3000円とかで売られています。

検索すると HowToConnectServoToIchigoJam.pdf という資料が見つかるので、ありがたく使わせていただきました。

古いモデルの IchigoJam ではスムーズにモーターが動かなかったので、きっとマイコンのチップの違いなのでしょう。モーターが1個だったらなんとか電流が足りるようです。

PDM の値を書き込むだけでホーンが動くのは MicroPython と同じような感覚ですね。

ホーンにストローを差すのではなく、ホーンの穴に直接、鈴を括り付けました。

うまく動いたので、以前購入していた HiLetGo の音センサーモジュール(5個セットで700円足らず)を使って「話しかけると鈴を鳴らす」というデモを作りました。

音センサーを使うところは2月にNT広島でやった方法です。

IN(4) で音センサーの OUT の値を読み取ると 0 または 1 が返ってきますが、音声認識のようなものではないので、雑音に弱いです。
ここでは50回読み取って1が返ってきた回数が閾値を超えたら「声が聞こえた」としています。
この数字がいい感じになるように、動かしている環境に合わせて、音センサーのつまみを調整してやります。


次回はたぶん6月30日(日曜)開催です。

今後ともよろしくお願いします。

「アクセシビリティの祭典 2019」登壇

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2019年5月16日、Global Accessibility Awareness Day に合わせて神戸で開催された「アクセシビリティの祭典」にて、今年もセッション登壇と NVDA の紹介ブース出展をさせていただきました。

リンクなど

アクセシビリティの祭典2019 公式サイト

Togetterまとめ

西本のセッション「スクリーンリーダーで使いやすいサービスやアプリを作りたい技術者の声」スライド

おことわり:動画と一部画像を削除しています。


セッション登壇のふりかえり

どうしてこういうタイトルになったのか、疑問ですよね。その疑問に答える時間すらなかったですね。。

最初に打診をうけたときから「若い人と一緒に登壇してもらう予定」と聞いていたのですが、まったく打ち合わせや準備が進まないまま3月になり4月になり、事前告知や情報保障のためにタイトルや内容を出すタイミングがやってきました。

私は「質問を受けて答える」というセッションのわき役のつもりでいたので、どんな質問が出てくるかわからないタイミングで私がタイトルを出すことになり、もしかしたら「私がひとりでエモい話をする」ことになるかも、と考えていました。

私は NVDA というスクリーンリーダーの開発にコミュニティとしてかかわる一方で、スクリーンリーダーとは関係なく、ソフトウェア技術者として仕事をすることもあります。

ですが、可能な限り、私が関わる仕事は「アクセシビリティを配慮した仕事」でありたいと思っています。

そうでないと恥ずかしいというか、気持ち悪いからですね。。

なので私自身が「スクリーンリーダーで使いやすいサービスやアプリを作りたい技術者」です、と言いつつ、この「仮のタイトル」を運営の皆さんに伝えて、それがそのまま最終的なタイトルになりました。

もし企画が変わってしまって、このタイトルに沿って私が自分の集めている情報や自分の試行錯誤したことなどを喋れば、(あまり盛り上がらなかったと思うけど)いちおう40分は喋れるつもりでした。
今年の CSUN でも、どっちかというと政治的な話ではなく、テクニカルな話ばかり聞いてきましたからね。。

ひととおり情報が公開されたあとで、4月末から連休が始まり、そのさなかに「かずと君」との打ち合わせをしました。

そこで本人から直接伝えられた質問は、セッションで紹介した通りなのですが、「たぶんこういう理由ですね」などと打ち合わせの途中で私が答えたことは、数日かけて詳しく調べてみたら、見込み違いだったものもありました。
どれもちょっと技術的に深い内容で、「ユーザーはこんなことをこんな風に気にしながら NVDA を使ってるんだなあ」と感じさせる興味深いテーマでした。

私が回答を作っているあいだに神戸ではビデオの収録が行われました。

届いたビデオを確認しながら私がしゃべる内容と分量を調整したら、「サービスやアプリの開発者としての自分のネタをしゃべる時間はない」ということがわかりました。

結果的にタイトルはそのままだけど「かずと君からのNVDAのマニアックな質問に答えつつ、スクリーンリーダーを知らない人にもなんとかついていけるように配慮したセッション」として準備を進めました。

当日はどうやら「技術者の声」とタイトルにつけたことが幸い(災い?)したのか、スクリーンリーダーのマニアでない人はブースを見に行ってしまったようですね。
Twitter を読み返しても、わかってくれる人がニヤニヤしながら盛り上がってくださったようです。

「スクリーンリーダーで使いやすいサービスやアプリを作りたい技術者の声」は、私の登壇中に Twitter でつぶやいてくださった皆様の声でした。たぶん。
盛り上げていただいてありがとうございました。

なお、神戸で収録されたビデオが届いて、最後のファイルを見るまで、私は、自分が打ち合わせをしていた相手が ミュージシャン「かしわもちかずと」さんであることに気づいていませんでした。。

セッションは学校の授業で参加できなかったという彼は懇親会で素晴らしい演奏をしてくれました。ありがとうございました。

ブース出展のふりかえり

NVDA は使ったことがあるけど、よくわからなかった。怖い。もう触りたくないと思った。

ブラウズモードってなんですか? 必要あるんですか?

などと声をかけてくださった Web 製作関連の人がいらっしゃったので、丁寧にご説明をしました。

「わかりました。もういちど頑張ってみます」と言って立ち去って行かれました。

無料でダウンロードできるツールとはいえ、やっぱり対面でご説明する場はあったほうがいいんだなあと感じました。

NVDA を知らないという人とも、そうでない人とも、たくさんお話ができてよかったです。

いつの間にかブースで時間を使ってしまい、あまりセッションを聞けませんでしたが。。

配布物やポスターなど、あまり丁寧に準備できていないのが課題だと思いました。

これからもよろしくお願いします。

技術書典6で売り子を手伝いました

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東京で開催された「技術書典6」に参加してきました。

ただの来場者として雰囲気を知ってお目当てのサークルを見に行こうと思っていたのですが、当日の朝になって、「広島電子工作娯楽部」のブースを手伝って欲しいという話が来て、サークル通行証で設営から入場することになりました。
おかげで、単に来場者として会場にいるよりも、ずっと落ち着いてイベントを楽しむことができました。

基板を作ってみよう

「広島電子工作娯楽部」では「基板を作ってみよう」という新刊を著者が売っているそばで、荷物を見張ったり在庫と売上金を数えたりしていました。

私も基板は作ってみたかったので「やらないといつまでたってもできないです」「たとえ失敗しても『失敗という名の成功』が得られます」「基板が作れると表面実装が怖くなくなります。部品の選択肢が増えると世界が変わります」などなど、著者のセールストークに私も心の中で頷きながら座っていました。

約140部が終了1時間前くらいには完売。来場者1万人という規模もすごかったですが、売り手の熱意と、本の内容のクオリティに支えられた成果だったと思います。

技術書典に広島から参加したサークルとしては初めての実績だったのではないでしょうか。

アクセシビリティ

前回の技術書典5では「こんのいぬ」さんが「これからはじめるWebアクセシビリティ」を販売しておられて、私は後日それを知って電子版を購入しています。

アクセシビリティについての(それを読めないかも知れない人がいる前提の)紙の本を売るって、誰にどう伝わるんだろう、と懐疑的に思ったこともありました。

ですが、未知の世界との出会いを求めている、楽しんでいる、ということが分かってきました。

だったら関わる意義はあるのかな、と思い始めたのですが、今回、私自身のサークル申し込みは落選してしまいました。

お目当てのひとつは、スクリーンリーダー NVDA の同人誌でした。

無事に「ほしがたタイムカプセル」さんのブースで NVDA と DAISY の本を入手できました。

写真: ほしがたタイムカプセルさんのブース

タイトルの「NVDAではじめるヘッドレス・デスクトップ」というのはすごいインパクトですね。

購入した本を帰りの新幹線の中で読みましたが、書き手にいまはまだ視力があること、いずれ視力を失われる見込みであること、そしてご自分がソフトウェア技術者であること、さらにご自分がスクリーンリーダーのユーザーになろうとしておられること、などなど、さまざまな立場の視点が絶妙にミックスされていて、またアニメの知識からスクリーンリーダーの機能をユニークに比喩されているなど、とても興味深く読むことができました。

ブースではヘッドフォンとゲームパッドで Windows を使ってみよう、という体験の環境を用意しておられました。こういう新しい切り口で、1万人の人に NVDA を紹介してくださってありがとうございました。

買った本と全体的な振り返り

買った本の写真です。全部で1万円くらいでしょうか。。

技術書典6で買った本

さきほど書いた「Webアクセシビリティ」の本や、同じく前回の参加者さんが出された「ネコを支える技術」 など、あとで知って電子書籍で購入させていただいた本はあるのですが、あらためて、同人イベントに実際に足を運んで(主に)紙の本を買う、という経験を考え直す機会になりました。

NVDA (と技術書典の公式ガイドブック)以外の本は、買おうと思っていたわけではなく、たまたま目に入って、ちょっと読んでみようか、と気軽に購入したものばかりです。

「テーマが新しくなくても、視点が新しければ、ユニークなコンテンツは作れる」ということがわかります。

キーワードが分からなくて探せないもの、いつか情報収集しようと思いながら実行に移せてなかったもの、逆にキーワードから得られる情報が多すぎて何を読んでいいか分からないもの、古い情報が役立たなくなってしまうもの、などなど、イベントの場でこうして紙の本を見つけることには、まだまだいろんな意味があるようです。

そういえば私はふだんから「考え事をするために本屋に行って、背表紙を眺めながらあれこれ思いを巡らせて、本当に欲しい本はあとでネットで買う」みたいなこともよくやっています。

私は自分の仕事場のペーパーレスを目指していることもあり、紙の本をたくさん持ちたいわけでもないのですが、同人誌については「まあいいか」と感じています。
電子版で買い直せたら買い直すかも知れませんね。。

400以上の書き手が発信するコンテンツを1万人の参加者に6時間で伝える、と考えると、ポスターセッションよりももっと効率的なわけで、不思議でもあり、すごいなあと思った一日でした。

来場者も年齢・性別を問わず、いろんな人がいらっしゃいました。

ふつうの入場者としての参加だったら相当並んで会場に入ることになっていたと思うと、

「東京のすごいところは、とにかく人が多いこと」

「東京のつらいところは、とにかく人が多いこと」

ですね。。

PCNひろしま 第14回終了

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2017年に こどもプログラミング教室(PCNひろしま)参加について という記事を書いたのですが、その後について報告します。

2017年12月に私が「シュアルタ」として fabbit 広島駅前を利用しはじめたときにお願いをして、PCNひろしまの会場として使わせていただけることになりました。

2018年1月の第3回以来、だいたい月末の日曜日の午前に、fabbit 広島駅前で「PCN ひろしま」を開催させていただいています。

最新の予定は connpass グループでご確認ください。「グループのメンバー」になるとメールで開催予定を受信できます。

2019年3月24日、昨日は「第14回」の開催日でした。

PCN ひろしまの対象は「小・中学生の親子ペア」です。

はじめての方は「入門者枠」でお申込みいただくと、機材をお貸しします。
(いままでいただいた参加費などで、IchigoJam 5セット、キーボードとモニタ 各3セットを揃えました)

IchigoJam を購入されてご自宅で遊んだり勉強したりを始められたお子さんは「経験者枠」でお申込みいただいています。

第14回は経験者枠のお子さんが2人でした。おふたりとも、最近は毎回のように来てくださっています。

今回の運営メンバーは私を含めて2人で、それぞれお子さんと「遊びたいゲーム」「作りたいプログラム」などを話し合いながらサポートしました。

入門者枠の題材で使う「かわくだりゲーム」に「スクロール方向を逆にする」「スコア表示をつける」など、私がちょっとした改造をして、遊び比べてもらったりしました。

改造かわくだりで遊んでいる様子

最後に、これは教材ではなくて私の私物なのですが、IchigoJam で動くように改造した「カムロボ」のキャタピラが片方動かなくなってしまい、分解して修理をしようと頑張ってみました。

カムロボ分解中

カムロボのギアボックス

お子さんたちも興味ぶかく見守ってくれたのですが、工具が足りなかったので、修理は次の機会までお預けになりました。

連れてきてくださった大人の方には、3月3日に福岡で開催された「こどもプロコン(プログラミングコンテスト)」の表彰式を見に行ったお話をしました。

広島県のお子さんたちもコンテストに応募をするように後押しをしていきたいと思っています。

CSUN国際会議2019に参加中

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ひさしぶりに CSUN Assistive Technology Conference に来ています。

Twitter @24motz で聞いたことをメモしながら会場を回っています。

twilog でまとめています。

どのくらいひさしぶりかというと、2002年が前回の参加だったようです。17年ぶりですね。。当時はロスアンジェルス空港のすぐそばのホテル、その後会場がサンディエゴになり、今年からアナハイム。
ディズニーランドのすぐ近くにいて、ホテルの中をずっとうろうろしています。

今回の大きな目的は NVDA の開発をしている NV Access の人たちにひさしぶりに会って話をすることでした。

昨日、目的は果たすことができました。

NV Access のセッションの様子

あらためて NVDA 日本語版の状況を報告。

今年これから進められる Python 3 移行における日本語の文字コードの問題、 Windows 10 の新しい日本語入力メソッドへの対応の問題、など、日本の NVDA ユーザーにとっての不安材料を伝えました。

話し合った結果、これらの問題を確実に解決しながら前に進んでいけそうだという確信を持ちました。

詳しいことは、いずれお伝えしていきたいと思っています。

株式会社シュアルタとしては NVDA の法人向けサポート事業を準備中です。

数々のセッションや企業などの展示から、今後に向けたヒントや刺激をいろいろもらっています。

たくさんの盲導犬が会場中を所狭しと働いているのも、17年前と変わらない、ほほえましい光景です。

2019年

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あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

写真: 白い犬のアンナと白いイノシシの置物

株式会社シュアルタは2019年2月に設立1周年を迎えます。

まだまだはじめてのことばかりで落ち着きませんが、飛躍できる会社を目指して頑張ります。

kikurako は1月30日から2月11日まで宮島で展示会を開催します。

こちらもよろしくお願いします。

アンナの日記

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「そんな広島」Advent Calendar 2018 の 23日目の記事だワン。

写真: 白い犬、アンナ。首にピンクのリボン

シーリハムテリアのアンナ(メス、5さい)だワン。

5年前に、生後2か月で広島に来たワン。

パパとママは今年、会社を作ったワン。

アンナも会社のメンバーになったワン。

肩書は「くんくん隊長」。

お給料なのかな、前よりもらえるオヤツが増えたワン。

会社の名前、シュアルタ の「ア」はアンナの名前、「ル」と「タ」はママとパパの名前の頭文字だワン。
「シュ」の由来は秘密だから言っちゃダメ、だって。。

会社のメンバーになったらすぐ、大きなお仕事。
出張で初めての東京。大きなペットイベントを視察。
キラキラ着飾ったワンちゃんがいっぱい来てたワン。

秋には広島の「ペット博」にも行ったワンよ。

今年はお医者さんのお世話になることも多かったワン。
美味しいお肉をもらったら骨がお口に引っかかって取れなくなったり、おなかを壊したり。。

そういえばパパも今年、よく病院に行ったワン。
夜中にアンナに手を出そうとしたパパに、ついカッとなってかみついたことも。
パパは指の血が止まらなくて病院に急行。
アンナもびっくりしたワンよ。。

いつもお散歩をしていた河川敷や川沿いの道が、7月の大雨で壊滅。

ショックだったワン。

最近になってやっと前のようにお散歩できるようになってきたワン。

シュアルタは、災害のときに行方不明者の捜索に活躍してくださる
NPO法人「日本レスキュー協会」の法人会員になったワン。
レスキュー犬は、すごい訓練を受けた優秀なワンちゃんたちなんだって。。

ママは愛玩動物飼養管理士(2級)を取得したよ。おめでとうワン。

パパは動物学や応用行動学の専門書をいっぱい読んだんだって。
アンナのこと理解できたワンか?

「イグ・ノーベルの世界展」で「バウリンガル」の実物も見たんだって。
パパもアンナの言葉わかるようになったワンか?

アンナは会社のお仕事もしなくちゃ、なので、パソコンも勉強して、こうしてパパのブログも代筆するんだワン。

でも、文章を書くのは疲れるワン。ツイッターも始めたけど、インスタのほうが楽だワン。

もうすぐ「ワンコ年」も終わるけど、来年もアンナとパパとママをよろしくワン。

NVDA 2018.4jp と FocusHighlight の現状

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無料(オープンソース)の Windows 用スクリーンリーダー NVDA (NonVisual Desktop Access) の 日本における開発コミュニティである NVDA 日本語チームは、 2018年12月17日に NVDA 2018.4jp をリリースしました。

インストーラーのダウンロードはこちらからどうぞ:

https://i.nvda.jp/

GitHub リリースも利用できます:

https://github.com/nvdajp/nvdajp/releases/tag/release-2018.4jp

Windows 10, 8.1, 8, 7(SP1) の32ビット版および 64ビット版に対応しています。
Windows 8 以降ではタッチ操作が利用できます。
NVDA 日本語版のライセンスは GPL v2 です。

NVDA は多くのアプリに対応し、 インストール不要で利用できるポータブル版、アドオンによる機能拡張など、さまざまな特長を備えています。

NVDA 日本語チームがリリースする NVDA 日本語版は、オーストラリアの非営利法人 NV Access がリリースする NVDA 本家版に日本語の音声エンジンと点訳エンジンを追加するなど、日本語 Windows 環境のための改良を行っています。

NVDA 2018.4 のハイライト

・Mozilla Firefox の最近のバージョンにおける性能の改善
・音声エンジンに依存せず絵文字を読み上げる機能
・Outlook の返信済みや転送済みなどの報告
・Microsoft Word でカーソル位置からページの端までの距離を報告する機能

設定ダイアログの主な変更点

「音声」カテゴリ
「記号と絵文字の説明にUnicodeコンソーシアムのデータを使用」
が追加されました。

「オブジェクト表示」カテゴリ
「バルーン情報の報告」が「通知の報告」に変更されました。

NVDA 日本語チームによる 2018.4jp の主な変更点

・Excel でテーブルの行列の見出しが点字ディスプレイに表示されない不具合の修正
・単独で使われるアットマークの点字表記を「56-246」に変更
・「ヘルプを独自のウィンドウで開く」の既定値をチェックなしに変更

詳細

下記を参照してください。

NVDA 2018.4 最新情報
https://www.nvda.jp/nvda2018.4jp/ja/changes.html

日本語版 2018.4jp の更新内容
https://github.com/nvdajp/nvdajp/milestone/16?closed=1

Focus Highlight の現状

NVDA 2018.4 で行われた変更の影響で、Focus Highlight アドオンで Firefox や Chrome を使う場合に、ブラウズモードでフォーカスの位置しか表示されません。

以前は見出しジャンプで移動した見出し要素を緑の点線で確認できたりしていました。

調査したら、ナビゲーターオブジェクトが取得できないのではなく、ナビゲーターオブジェクトが移動したというイベントが取れなくなったため、画面表示が更新されないようです。

(ためしに、ハイライト位置を更新するキーコマンドを作って実行すると、うまく表示できている)

回避方法をいったん見つけたものの、 NVDA の再起動や終了が不安定になってしまったため、リリースに至っていません。

本来 NVDA に備わっていてほしい API が足りないことを、アドオン側で無理やり補ってきたのですが、いまや本家がAPIを整備してハイライト機能を実装しようとしているので、そちらに協力するほうがよさそうです。

そろそろ私のアドオンは潮時なのかも知れません。

追記(2018年12月19日)

FocusHighlight 5.5 をリリースしました。

コミュニティ add-on サイトなどの更新は依頼中です。

この機会に Windows Vista + IE9 や Windows XP + IE8 と一年前に対応を終了した NVDA 日本語版と、新しい Focus Highlight が、いちおうエラーを出さずに動くことなど確認しました。

Web 開発者さんが泣きながら古いバージョンの OS や NVDA やブラウザで動作確認をさせられていると思うと、頑張らずにはいられませんでした。。

NVDAのこれから

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このエントリーは Webじゃないアクセシビリティ Advent Calendar 2018 の12日目の記事になります。

NVDA日本語チーム の西本です。ふだんは広島県広島市にいます。オープンソースのスクリーンリーダー NVDA の日本語対応に関わりながら、NVDA 日本語版のリリースを続けています。ウェブアクセシビリティ基盤委員会 WAIC WG2 にも参加しています。

今年は自分の会社 シュアルタ を設立しました。
NVDA に関するコンサルティングや受託開発を、株式会社シュアルタでお受けするのでよろしくお願いします。

後述するように NVDA と Windows アクセシビリティを取り巻く環境は2019年にも大きく変化します。
視覚障害者の雇用などで NVDA を活用したい企業や団体などの法人に向けて、コンサルティング契約により NVDA の技術サポートを提供します。
現在は申込受付の準備中です。
詳細は info@shuaruta.com にお問い合わせください。

Windows と Edge のこれから

Webアクセシビリティ Advent Calendar 2018 の4日目として NVDAのブラウズモード という記事を書いて、「Microsoft が Chromium 技術で作ったデスクトップアプリ」の紹介をしたら、直後に Microsoft Edge が Chromium に移行するという発表がありました。
momdoさんの日本語訳

そこまで Chromium 大好きになってたのか。。

Windows 10 がリリースされた直後に NVDA は Microsoft Edge をちゃんとサポートできていない、という宣言をしたのが懐かしいですね。
最大の理由は Internet Explorer 11 がサポートしてきたアクセシビリティAPIを Edge が廃止して UI Automation という技術に移行してしまったから、なのですが、その後、長い間をかけて Microsoft と NV Access は Edge が NVDA でちゃんと動き、性能的にも問題がないようになった、というのが2017年の終わりごろでした。

Chromium になった Edge は、もはや Chrome や VS Code や Skype のようにきちんと NVDA で操作できるようになるのだろうな、と思ったら、今度は Microsoft が Chromium の UI Automation 移行を進める、という話になっています。ということは Edge と Chrome にちゃんと対応できたばかりの NVDA は、また新たな作業が必要になるかも。。

Windows スクリーンリーダーのワクワク・ドキドキ・ハラハラの日々はなかなか終わりそうにありません。

NVDAのこれから

Python 2 のサポートが2019年末に終了する、ということがわかっていたにも関わらず NVDA はいまだに Python 2.7 に依存しています。

あれやこれやのアップデートに対応する作業に NVDA が追われることがなければ、もっと前向きな作業ができたのではないか、と言われそうですが、私は「もともとスクリーンリーダーというのはそういう運命のもの」だと思っています。

つまり OS やアプリやコンテンツが「理想的に作られていない」ことで起きる不具合を「取り繕う」のが、スクリーンリーダーの(本質とまでは言わないけれど)「重要な価値」になってしまっています。

なので「スクリーンリーダーの未来は?」と聞かれると、「スクリーンリーダーがなくなる」は言い過ぎとしても「スクリーンリーダーが単純になるのが理想の未来」と私は答えます。

話を戻すと、NVDA は来年 2019.1 から 2019.4 までの4回のリリースを行うあいだに、互換性を切り捨てて大きく変わり、Python 3.7 あるいは Python 3.8 を積んでパワーアップした NVDA に生まれ変わります。

ですが、そのパワーアップは、ユーザーには「何の得にもならない」と思われる可能性が高いです。

Windows XP のサポートが終わったときにも、Firefox で WebVisum が動かなくなったときにも、ガラケーで Web サイトが閲覧できなくなったときにも、むかしの Visual Basic で書かれたアプリが動かなくなったときにも、同じような話がありました。

今度は NVDA にその試練が降りかかる番ですね。。
たぶん NVDA 2018.4 やその日本語版を、アップグレードしないで何年か使い続けたい、という要望が出るだろうなあと覚悟をしています。
まあ、そういう使い方をする PC を割り切って温存するのは「アリ」かも知れません。。

ユーザーが直接得をしない「新しい技術への移行」は、そうは言っても、標準化、ソフトウェア開発、セキュリティ、オープンソース、など多くの企業やコミュニティの活動が関わって作られた「大きな流れ」であり、逆らうことは「孤立」を意味します。

そして「孤立」は「コンピューターとインターネットを学びたい、楽しみたい、活用したい」というスクリーンリーダー利用者には「残念な」選択だと思います。

実はまだ NVDA コミュニティは NVDA を Python 3 に移行させるための技術的課題を完全にはクリアできていません。

私の手元で動いている Python 3.7.1 版 NVDA は、今日やっとフォーカスハイライトが動いたところですが、まだ重要な機能がボロボロと欠けている状態です。

大丈夫なのか、ほんとにやれるのかよ、と心配しています。

来年は NVDA 日本語版よりも、まず本家 NVDA コミュニティのチャレンジを支えたい、と思っています。

NVDA 日本語アルファ版の新しい仕様

ここからはメーリングリストに投稿した内容です。

現在 NVDA 2018.4 のリリース候補版が出ていて、NVDA 日本語ベータ版 nvda_2018.4jp-beta-181210j はその変更が反映された、事実上の日本語リリース候補版になっています。
来週中に 2018.4jp の正式版もリリースできると思います。

本家は NVDA 2019.1 に向けた作業を進めており、日本語アルファ版では 2019.1 に向けた変更をテストしています。

最新の日本語アルファ版で、NVDA のアドオンについて大きな変更があるので、お知らせしておきます。

以下の説明を読んで、不都合と思う場合は、前もってリリース版やベータ版に移行することをお勧めします。

2019.1 以降の NVDA は、原則として、アドオン開発者によって互換性が確認されたアドオンだけをインストールできます。

アドオン開発者は、互換性を確認していることを知らせるために、アドオンを作り直して公開する必要があります。
先日リリースした focusHighlight 5.4 ではこの問題を修正しています。

NVDA 2019.1 系の日本語アルファ版をインストールするときに、従来のアドオンがインストールされていると、
「アドオンの互換性について了解しました」
というボタンが表示される場合があります。

ですが、そのボタンを押してインストールを実行するだけだと、互換性のないアドオンはすべて無効化されてしまいます。

インストールを実行する前に「アドオンの互換性の確認」というボタンからダイアログを開き、それぞれのアドオンについて「有効にする」のチェックボックスをチェックすれば、従来のアドオンを使い続けることができます。

この作業は、すべてのアドオンについて必要です。
(NVDA をインストールし直すたびに必要かどうかは再調査中です)

アドオンをたくさんインストールしている場合や、頻繁に NVDA 日本語アルファ版を更新している人には、かなり面倒ではないかと思います。

場合によってはベータ版や安定版に切り替えたほうがよい、というのはそういう理由です。

この数日、本家では、この仕組みのリリースで大きな混乱がありましたが、メーリングリストなどの議論を読んでいるかぎりでは、アドオンの互換性チェックを見直すつもりはなさそうです。

NVDA が依存している Python を2019年末までに 2 から 3 に切り替えて、そのほかの NVDA の内部の改良を進めるために、アドオン開発者に対応をしてもらう必要があり、その準備としてこの機能が必要だと考えられているためです。

NVDA 日本語版についても、こういう仕組みになったことを早く知っていただこうと考えています。

インストール時のアドオンの操作についてのメッセージは、日本語アルファ版では日本語に翻訳しました。
通常よりも早いタイミングで翻訳作業をしたので、不完全な部分があるかも知れません。

従来動いていたアドオンが「手動で有効化」すれば動くかどうかは、アドオンごとに状況が異なりますが、2019.1 で動いているとしても、アドオンそのものが更新されなければ、2019.4 や 2020.1 で動かない可能性が高いです。

新しい日本語アルファ版を試してもらい、どのアドオンで不都合なことが起きるかを調べながら、NVDA 日本語チームの取り組むべきことを検討したいと思います。

アドオン開発者のための補足

アドオン開発者のための公式の説明は developerGuide に書かれています。

https://github.com/nvaccess/nvda/blob/master/developerGuide.t2t

具体的には manifest ファイルに

minimumNVDAVersion = 2017.4
lastTestedNVDAVersion = 2018.3

のように記載します。
前者を「最小要件の NVDA バージョン」
後者を「動作確認済みの NVDA バージョン」
と日本語では表記しています。

未来のバージョン番号を 2019.2 のように書いてもエラーにはなりません。
(が、最新のアルファ版のバージョンにしておくべきという本家のMLでの議論あり)

2019.1 と書くと本家版 2019.1 とも互換性があり、NVDA 日本語版 2019.1jp とも互換性がある、と解釈される見込みです。
(日本語版でしか動かない、みたいなチェックは想定していません)

本家のコミュニティで公開されているアドオンのテンプレート
https://github.com/nvdaaddons/AddonTemplate
こちらには
updateChannel
という項目もありますが、これは本家の addonUpdater で使われる項目で、不要な場合は None にしておきます。

focusHighlight の buildVars.py も紹介しておきます。

https://github.com/nvdajp/focusHighlight/blob/master/buildVars.py

NVDAとアドオン開発者のための補足の補足

ユーザーには何の役にも立たないように見えるであろう「NVDA の Python 3 移行」ですが、NVDA の現在と未来の開発者が幸せになれる、というメリットが、めぐりめぐって NVDA のユーザーを幸せにする、という展望があります。

例えば、いままで NVDA が日本語環境でうまく動いていない不具合の多くは「Windows で日本語の文字コードが使われている場合だけで起きる問題」の見落としでした。

Python 3 への移行で、そのような不具合が起こりにくくなる、と私は期待しています。

おまけ:今年出演したポッドキャスト(再掲)

サイトワールド2018特集 第6回 NVDA日本語チーム(日本視覚障害者ICTネットワーク JBICT ポッドキャスト)

AccSell ポッドキャスト第140回: 「こういうもの俺自分で作らなくて良い時代になったんだ」

わしポ 9: Kinsai PyCon mini Hiroshima (nishimotz)