#nvdajp 2011.1.1j 公開

日本語Windows対応のオープンソース・スクリーンリーダー NVDA 日本語版 2011.1.1j を公開しました
これは nvda-project.org がリリースした NVDA 2011.1.1 をベースにしています。ご利用は自己責任でお願いします。
2011.1.1j では「コマンドキーリファレンス」を最新の英語版に合わせて改訂し、特にラップトップのキー操作説明を追加しています。
NVDA によって Web アクセシビリティに関する検証が手軽に行えるようになります。
NVDA は Firefox 4 や Internet Exploler に対応しており、また Flash などの埋め込みオブジェクトの操作が可能です。
Adobe Reader による PDF ファイルの読み上げもできます。
また Java Access Bridge (2.0以上)によって Java アプリケーションに加えて OpenOffice.orgLibreOffice のアクセシビリティ機能が利用できます。

本家 NVDA が 2011.1 の bazaar ブランチを作成したのは今年1月25日でした。私はこのブランチを追いかけながら日本語音声エンジンなどの改良を続け、スナップショット jpdev110205 のリリースを行いました。
本家から NVDA 2011.1 がリリースされたのは3月6日でした。2011.1j の準備をしていたところに大震災が起きました。
けっきょく nvdajp からは 2011.1 の日本語版をリリースしませんでした。
しかし大震災の結果ますます必要になった「Web上の多種多様な情報の読み上げ」を少しでも高品質で行うべく JTalk の改良を続け、スナップショット版の更新を行いました。
その後本家で 2011.1 に対するセキュリティ問題の修正を含む NVDA 2011.1.1 の準備を始めたことが3月24日にわかり、4月7日にリリースされました。
nvdajp では4月8日にリリース候補版 2011.1.1j-rc1 を、4月10日に 2011.1.1j-rc2 を公開し、4月11日に 2011.1.1j をリリースできました。
スナップショット jpdev110205 から 2011.1.1j-rc2 までのダウンロードは合計 627 件でした。
(この他に、私の個人サイトでもスナップショットを一度公開しています)
多くの方にスナップショット版とリリース候補版を利用していただき、貴重なご意見や不具合のご報告などをしていただいた結果として、しばらくは安定してお使いいただけるバージョンになったと考えております。ご協力くださった方々に感謝します。
本家が 2011.1.1 をさらに改訂した場合や、日本語音声エンジンなどの改良については、ひきつづき保守を行いたいと思います。
並行して、本家の開発バージョンを追いかけながら日本語点字ディスプレイの対応などを引き続き進め、 2011.2 の日本語化に取り組む予定です。
ユーザーの皆様からご意見やご要望をお聞きする方法をいくつか用意しております。
プロジェクトの説明ページをご参照ください。