橋本治の本は「語りおろし」のような平易さと、ときに回りくどさもあるのですが「問題解決の道筋」を直接示すのではなく、「問題を再定義する」あるいは「別の質問に置き換える」という方法で「問題解決の真の道筋」を提示しているように思います。
- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: 新書
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「日本の行く道」を読みながら、よくもまあこれだけ多くの問題を扱いつつ、しかも「一見ばかげた」解決策を提示しつつ、説得力のある議論を展開してしまえるのだろう、と感心します。
かつては世界の先進国だった国がそうでなくなっていったり、かつては「もっと努力して豊かになりたい」と思っていた国が、そう思うことを放棄したからこそ豊かさを失っていったり、そういう「歴史のダイナミズム」の中を自分が生きていることを改めて考えさせられました。
私は21世紀が始まった頃に「21世紀は19世紀のような時代になるんじゃないか」と漠然と思っていました。それは京都という場所に住み、茶の湯についてちょっと学び、しかもちょうど京都議定書の会議が行われた時期でした。京都に住んだことが、その後に谷中に住むきっかけになりました。
いま「谷中」と名のつく商品がが全国の駅やデパートに展開しているのを見て、「谷中ブランドの時代もそろそろ終わりだなあ」と思うと同時に、「漠然と時代を感じたり時代に流されたりしてるだけじゃだめだなあ」と思うようになりました。
今年は「明確な意志」と「具体的な行動」を心がけていきたいと思います。
今年もよろしくお願いします。