私は大学に勤務しながら、音声やヒューマンインタフェースに関連する事業のお手伝いを何度かさせていただきました。
組織として、ということもありますが、「西本と一緒にやりたい」と言ってくださることもあり、大変ありがたく思っています。
すでにオープンソース音声技術の支援としてご紹介をしています。しかし、必ずしもオープンソースプロジェクトに限定していません。
今回、ある企業の音声関連の技術アドバイザーとして1ヶ月に1回の予定でお手伝いをすることになり、最初の会合に参加しました。詳細については差し控えますが。。
一般的には、大学と企業の共同研究、という枠組みが使われます。しかし、企業の方は「特許などの成果の優先権」などの問題から、共同研究の枠組みを望んでおられない場合もあります。
今回は、先方の技術者の方がご自身で発明をできるようになり、先方で生まれた成果を先方単独で出願できる、ということがゴールとのこと。
私は「技術アドバイザー」として、そのような状態に至るまでの、先方の技術者の方の知識習得をお手伝いする、というお話です。(ただし私が追加の寄与をした場合には共同出願もあり得るのですが)
大学で学生と一緒に研究をするときにも似た状況は多々あります。単に私が開発や発明を請け負うのではなく、「プロジェクトのメンバーの方をサポートする」という関わり方を私に期待していただけることは、とても嬉しいことです。
先方のトップの方は「自分はこの会社で勤続40年。40年間飽きないで働けたということを会社に感謝したい。自分が会社を去ってからも、自分たちの技術に自信と誇りを持てるようにしたい」と言っておられました。
私は企業にフルタイムで務めたこともなく、ひとつの所属で40年働くこともないと思うのですが、そういう気持ちで組織に所属しておられる方をとても羨ましく思いました。
自分も「同じことを主張し続けて40年」を目指す意気込みで、いろいろな問題に取り組んでいきたいと、改めて感じています。