12月4日に山口県柳井市で開催された Python Boot Camp in 山口 に TA として参加してきました。
私は新幹線に乗って広島県外に行くのが2年ぶりだったようです。日帰りでしたが、山口の皆様とご一緒できて楽しかったです。
Python Boot Camp は一般社団法人 PyCon JP Association が講師を派遣して、全国で開催している入門者向けの講習会です。私が TA をするのは2017年の広島、2018年の岡山に続いて、3回目でした。
Python Boot Camp テキスト は、このイベントの教材として公開され、毎回使用されています。
Python Boot Camp テキストの魅力
私は「Python Boot Camp テキストは初心者にお勧めできる教材」だと思っています。理由は以下の通りです。
公式Pythonの素直な使い方がわかる
PyCon JP Association は Python を開発している国際的な非営利組織 PSF (Python Software Foundation) の活動を支援し、緊密に連携する立場の組織です。
Python の実行環境や教材が乱立してきた現在、意外にも「公式 Python をちゃんと紹介する入門記事」は見つかりにくくなっています。ライセンスやコミュニティも含めたエコシステムとしての Python のことがちゃんと伝わるんだろうか。。
クラウド環境でブラウザだけで使える Python とか、データ分析ツールをインストールすると使えるようになる(条件によっては無償ではない)Python とか、そういう環境を前提にした教材がとても増えています。
「ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版こんにちはPython」は数少ない(嬉しい)例外ですが。。
PyCon JP が「公式 Python をこう使うのが初心者にとって素直な使い方です」と示してくれるのが「Python Boot Camp テキスト」のいいところだと思います。
メンテナンスされている
ソフトウェア開発に使ったことがないPCには、最初に行うべき設定や環境整備がありがちです。教材によってはそういう作業の説明が抜けていることもあります。
Python Boot Camp テキストは対面での講習会で繰り返し使われて、いろいろな参加者の環境に対応したノウハウが詰まっています。
また、Python の新しいバージョンのリリースなどに合わせた改訂も行われています。
今回、山口で進められた講習会を見守りつつ、細かく配慮されたテキストであることをあらためて認識しました。軽微な不備もありましたが、すぐに課題は把握され、次回に向けた改訂が行われる見込みです。
公式ドキュメントと整合する説明
import を「おまじない」と説明したり、len も join も「関数」と紹介したり、説明がふわっとしている Python 教材がだんだん増えてきたな、と感じる今日この頃です。
Python Boot Camp テキストは、 Python そのもののドキュメントのメンテナーや、信頼できる技術書の著者やレビューアーの人たちによってチェックされ、正確で適切な言葉が使われています。
ステップアップするときに混乱しなくて安心です。
インストール方法が物足りなければ
Python Boot Camp テキストでは Python のインストール方法は初心者向きの方法に絞った説明になっています。
これが物足りない場合は、python.jp の Python環境構築ガイド が私のおすすめです。
ちなみに私は Linux 環境にソースコードからビルドしてインストールするときは make install ではなく make altinstall を使います。説明は公式ドキュメントに書かれています。
この数年 Python の人気が高まっています。学校の授業・講義でもオンライン教材でも Python がたくさん取り上げられています。この記事が、Python を学び始める人にとってお役に立てば幸いです。
お知らせ
最後にイベントの告知です。
- 12月9日(木曜日) NVDA日本語チーム・ラジオ (第14回) ミートアップ特別編 : いつもは YouTube Live でやってるオンラインイベントを、今回は Zoom ミーティングで開催
- 12月14日(火曜日)OSH Talks 2021.12 ゲスト 池内孝啓さん 招待講演 「可視化からはじめる ITエンジニアのセルフ・アウェアネス入門」 : オープンセミナー@広島 のスペシャルイベント(オンライン)です。広島・可視化・アジャイル・モニタリング・マインドフルネスなどが気になる方にぜひ。
- 12月29日(水曜日)すごい広島 with Python[57] 会場 + オンライン : 約2年ぶりに「会場」に行って開催するつもりです。無事に開催できることを祈りつつ。。