私は電子情報通信学会・福祉情報工学研究会(WIT)の副委員長を務めており、障害をお持ちの方を支援する技術に関する研究会活動を、当事者の方に参加していただきながら続けております。
私たちのWebサイトではこういった活動のノウハウも掲載しています:
そして私は現在WITからのリエゾン委員として、2009年12月10日(木)~12月12日(土)に札幌コンベンションセンター (札幌市) で開催される「2009年度HCGシンポジウム」のプログラム委員および情報保障を担当しています。
昨日プログラム編成会議が行われ、研究発表の時間帯がだいたい確定しました。視覚障害、聴覚障害、発達障害、Webアクセシビリティ、高齢者支援などに関する御発表が多数予定されています。その一方で、広く「ヒューマンコミュニケーション」に関する研究発表が一同に会する予定でもあります。非常に興味深い御議論や御交流が期待できます。また講演だけでなくインタラクティブ発表も予定されています。
約80件の発表申込をいただきました。大変感謝しております。近々プログラムを発表し、参加募集を行い、情報保障の要望の受付を行います。
詳細は WIT 研究会のサイト、HCGシンポジウムのサイト、そしてこのブログやTwitter (@nishimotz) などでも随時お知らせする予定です。
特に「情報保障の都合に合わせた運営」を最初から前提にしてしまうのは好ましくありません。できるだけ多くの方に楽しんで参加していただきたいと思っています。
とはいえ、パラレルセッションやインタラクティブ発表における情報保障については「未知との遭遇」です。インタラクティブ発表については「一人30秒の概要発表」も予定されています。御要望には可能な限り対応したいのですが、幅広く皆様からお知恵をお借りすることもあると思います。
プログラム作成において以下のようなことを配慮しています。
- できるだけ Room A に福祉情報関連の発表が集まるようにして、特に、聴覚障害はひとつのセッションにまとめました。
- WEIMS2009 http://www.mrit.kyushu-u.ac.jp/weims2009/ との日程調整の御要望をいただいたので、WITからの申込という属性がついている発表は、3日目を避けていただきました。
- 日程については発表を申込された方の個別の要望も基本的にお受けしています。
- 聴覚障害関係のインタラクティブ発表が複数あります。できるだけ近づけて配置していただくように、配慮をお願いしました。(現時点で発表者の方はみなさま健聴者と伺っています)
- 車椅子でのインタラクティブ発表を予定しておられる方について、場所の配慮をお願いしています。
現在のところ下記の方針を考えております。
情報保障を希望される方への対応方針:
- なるべく具体的に要望を受け付ける=「どの発表について」「手話と要約筆記のどちらを」希望されるのか(両方、でも構いません)
- 招待講演や懇親会についても、要望を伺い「事前の要望があれば対応します」と宣言させていただく(通訳者の方の拘束時間は事前に確定する)
- どういうやり方で情報保障を提供するか、希望された人となるべく密に連絡を取りながら準備を進める(特にインタラクティブ発表についてはWITでは未経験。PC要約筆記が実施できない、などの制約がある)
- 万が一パラレルセッションの両方で要望が発生した場合は、プログラム委員会にて相談させていただく(情報保障担当者を複数グループ手配することは困難が予想される)
発表をされる方への対応方針:
- 実際に要望があった発表については、発表者に事前に連絡し、協力を依頼する。=通訳者に対する事前の情報提供などを協力していただく必要がある
現在、手話通訳や要約筆記の手配や申込締切などの詳細を検討中です。また、点字版の資料についても準備をする予定です。予稿集は電子データでの出版を予定しています。皆様のご参加をお待ちしております。