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  • WBU-ICEVI 2012 バンコクで NVDA セッション

    タイのバンコクでWBU ICEVI 2012という大規模な国際会議に参加しています。
    WBU は世界盲人連合で、これは4年に一度の総会です。
    受付では deligate と observer の選択肢があり、前者は各国の代表として選挙の投票権が与えられます。
    私は ATDO のメンバーとしてオブザーバー参加です。
    NVDA 開発者の Michael Curran さんと James Teh さんは ICEVI および Vision Australia の招待でこの会議に来ています。
    事前に発表されていなかったNVDAセッションが、11月13日の昼に開催され、直前の告知にもかかわらず40人くらいの人が集まりました。
    WBU-ICEVI 2012 会場の看板

    NVDA セッション James Teh さん Michael Curran さん

    1時間の NVDA セッションではデモをする時間がなくなるくらい、矢継ぎ早に質問がありました。
    終了後にも多くの人が NVDA のパンフレットや名刺交換を求めて殺到。

    説明の中で日本語チーム NVDAJP からの貢献についても触れていただきました。
    また、今後、まだ音声合成エンジンが開発されていない言語について、DAISY コンソーシアムなど reading disability 解消のためのプロジェクトと協力が可能ではないか、ということも言っていただきました。
    セッション終了後に Mick さん Jamie さん シンガポール代表の人と一緒に記念写真。

    展示会場もあり、各国の団体だけでなく支援技術ベンダーも多く出展しています。
    タイの研究機関 NECTEC はタイ語音声合成システム Vaja を実演しており、NVDA で動いていました。日本語の Open JTalk やフィリピン大学のタガログ語システムと同じく Vaja も HTS ベースとのことです。


    Mick さん Jamie さんだけでなく、海外の開発者のかたがたと、音声合成エンジン、文字入力、点字システムなどの議論をして、日本語の要求や現状についても、何度も何度も説明している日々です。

  • マニラでのNVDAミーティング

    支援技術開発機構(ATDO)の主任研究員として、フィリピンのマニラに来ています。
    昨日、マニラ市内の Resources for the blind の事務所にて、フィリピンの NVDA ユーザーと意見交換を行いました。

    この団体ではアクセシブルな電子書籍(DAISY)の教科書を制作しており、その閲覧のために NVDA をインストールした100台の小型パソコンを生徒に貸し出しているそうです。
    「JAWSの代替としてのNVDA」から「最初に覚えるスクリーンリーダーとしてのNVDA」になりつつあります。
    フィリピンでは学校教育は英語で行われ、パソコンはみんな英語のオペレーティングシステムのまま使われています。しかし公用語であるタガログ語を含めた現地語での教育にも力を入れようとしています。タガログ語対応など音声合成技術の充実が望まれています。
    日本のスクリーンリーダー利用者と同じニーズもあり、異なる点もありました。
    スクリーンリーダーがいかに就労を支援できるか、という問題は切実ですが、やるべきことは必ずしも日本と同じではないようでした。
    マニラで移動中の渋滞に巻き込まれているあいだに NVDA 2012.3 がリリースされました。
    本家のこの最新版は、日本語チームによる提案や改良が数多く反映されています。
    一方で、NVDA 日本語チームは、インストーラーを日本語音声でしゃべらせること、日本語文字入力や文字説明のサポートを改良すること、などを目的とした NVDA 日本語版を、ひきつづき開発しています。
    NVDA 日本語版 2012.3jp のリリースまで、もうしばらくお待ちください。

  • NVDA 日本語ベータ版 2012.3jp-beta3

    NVDA日本語版 2012.3jp のベータ版 NVDA 2012.3jp-beta3 を公開しました。
    ダウンロード
    NVDA日本語版はNVDA日本語チームが NVDA プロジェクトの成果を利用して開発したものです。この 2012.3jp-beta3 はテストのために公開するベータ版です。
    一般的なご利用のときは安定版 2012.2.1jp をお使いください。実行ファイルの電子署名は安定版で行なう予定ですので、Windows 8 アプリやデバイスマネージャーの読みあげなど、電子署名が必要な処理は日本語ベータ版では利用できません。
    このバージョンは本家 2012.3 ブランチのリビジョン 5602 をベースに日本語のための拡張を行なっています。
    NVDA 本家の 2012.3beta3 に対応する修正が取り込まれています。
    前回の日本語ベータ版 2012.3jp-beta2 から点字ディスプレイ接続時の不具合を修正しました。バグ報告をしてくださったかたに感謝します。
    メールでのご連絡は nvdajp@nvda.jp にお願いします。