タグ: nvda

  • 広島Git勉強会に参加しました

    広島Git勉強会に参加しました。
    BzrからGitに乗り換えたときの話、と言いつつ NVDA のブランチ(チケット駆動開発)の話をしました。
    NVDA が分散型バージョン管理システム Bazaar に移行してから、NVDA 日本語版は「ブランチとマージ」を活用してソースコードを管理することを心掛けてきました。
    今回は NVDA 本家の機能ブランチとリリースブランチの運用方法を紹介して、さらに、NVDA日本語チームがどうやってリリースごとに日本語版のブランチを運用しているのか、ローカルとリモートのリポジトリをどのように使っているのか、といったお話をしました。最後に、Bazaar のエコシステムがうまく回らなくなったので Git に移行した、という1か月前の出来事に触れました。
    Ustream 配信の録画

    Git はエコシステム的には大成功しているツールですが、使い方は簡単ではありません。いろいろな人のお話を聞いていると、自分が使いこなしていないオプション、設定、使い方もいろいろ気づくことができました。

    最後に交流会かと思わせて すごい広島 に参加者を巻き込んだ github flow の実習。ウェブサイトの場合は master ブランチを常にデプロイ可能な状態にしておくブランチ運用がいいよね、という話の実践でした。github のissueやプルリクエストなどの機能をみんなで体験しました。

    6月2日:内容を追加しました。

  • NVDA日本語版 2013.1jp の公開とイベント開催のご案内

    無料(オープンソース)の Windows 用スクリーンリーダー NVDA (NonVisual Desktop Access) の日本語対応をすすめる NVDA 日本語チームは、2013年5月21日に最新の日本語版 NVDA 2013.1jp を公開しました。
    ダウンロード
    http://i.nvda.jp
    NVDA 日本語版 2013.1jp のライセンスは GPL v2 です。
    Windows 8, 7, Vista, XP の32ビット版および64ビット版に対応しています。
    Windows 8 ではタッチ操作が利用できます。
    以下は対応しているアプリケーションの一部です:

    • Webブラウザー (Mozilla Firefox を推奨、 Microsoft Internet Explorer, Google Chrome にも対応)
    • Adobe Flash Player によるアクセシブルなコンテンツの操作
    • 電子メールクライアント (Mozilla Thunderbird を推奨、Windows Live Mail, Outlook にも対応)
    • Microsoft Office アプリケーション Word, Excel, PowerPoint の主要な機能(対応バージョン 2003, 2007, 2010)
    • LibreOffice (推奨バージョン3.6.6)
    • Skype for Windows (バージョン6を推奨)
    • Apple iTunes for Windows
    • Twitter クライアント Tween
    • 日本語入力システム(Microsoft IME, Microsoft Office IME および ATOK を推奨、Google 日本語入力にも対応)
    • Adobe Reader によるアクセシブルな PDF 文書の読み上げ
    • Adobe Digital Edition によるアクセシブルな EPUB 書籍の読み上げ
    • AMIS によるオーディオ DAISY およびマルチメディア DAISY 書籍の読み上げ

    以下は利用できる点字ディスプレイの一部です:

    • ケージーエス ブレイルメモシリーズ(ブレイルテンダー、ブレイルメモポケットを含む)
    • ブレイルセンス・オンハンド

    オーストラリアの非営利法人 NV Access がリリースする NVDA は、Michael Curran, James Teh の両氏が中心となって開発を行い、世界のコミュニティが支援しています。
    NVDA は多くのアプリケーションに対応し、インストール不要で利用できるポータブル版、アドオンによる機能拡張など、さまざまな特長を備えています。
    2013.1 の更新内容は、直観的で一貫性のあるラップトップ配列の採用、Microsoft PowerPointへの対応、ウェブブラウザでの詳細説明(longdesc)への対応、点字ディスプレイからの入力(日本語は非対応)などです。
    NVDA は世界40以上の言語に対応していますが、音声エンジンと点訳エンジンは日本語に対応していません。
    そこで NVDA 日本語チームは、日本語音声エンジンと点訳エンジンを搭載した NVDA 日本語版を独自にリリースしています。
    2013.1jp では仮名漢字変換の互換性や安定性の改善、日本語点訳規則や情報処理点字への対応、点字ディスプレイのカーソル位置処理の実装、および多くのバグ修正を行いました。
    詳細はNVDA日本語版の説明をご覧ください。
    リリース直前に以下の不具合が確認されています:
    上書きインストールすると点字設定の出力テーブルが日本語以外にセットされる(チケット31397)

    その他の不具合はチケットをご確認ください。
    なお、NVDA 日本語チームは、NVDA の機能や活用方法、日本語化の取り組みをご紹介するために、下記のイベントを開催します。
    NVDA にご興味・関心のある個人・団体・企業の皆様、ふるってご参加いただきますよう、ご案内申し上げます。
    イベント名(仮称):「NVDAが開く新たな世界」
    主催:NVDA日本語チーム
    共催:View-Net神奈川
    日時:2013年8月17日(土)
    会場:横浜市民活動支援センター(神奈川県横浜市中区桜木町1-1-56)
    詳細は今後 NVDA 日本語チームのWebサイトでお知らせします。
    http://www.nvda.jp
    NVDA日本語チームへのご連絡はメールアドレス nvdajp@nvda.jp にお願いします。

  • セキュリティもみじに参加しました

    情報セキュリティの勉強会 セキュリティもみじ 第24回セミナーに参加しました。
    Togetter まとめ
    セキュリティに関する事件や不祥事は絶えないのですが、「そんなことに引っかかるほうが悪い」「何も対策をしていないから悪い」という「情報弱者叩き」になりがちです。
    辻 伸弘さんの講演の趣旨を、私は「人が誰でも病気になるように、システムは攻撃に合わないことを保証できない。しかしリスクや被害を減らすための多層的な対策は可能だし、何を守るべきなのか日頃から意識して準備することはできる」と理解しました。そして「多層防御」についての技術的な具体例もご紹介いただき、参考になりました。
    NVDA 日本語版のために電子署名を買おうとして頑張った話を、ライトニングトークでさせていただきました。
    まあ簡単に言うと「安く買おうとしてかえって敷居が高くなってしまい挫折中」です。。
    トークの後そして懇親会で、いろいろ声をかけていただいて、デジタル証明書サーバーの立て方を教えていただいたり、スクリーンリーダーについて質問をしてくださったりしました。
    この先どうするか、まだ決めていないのですが、参考になりました。
    ノベルティグッズのご提供、ケーキタイムのおいしいお菓子など、準備に関わられた関係者の皆様に感謝します。
    セキュリティとアクセシビリティといえば「画像認証」(CAPTCHA) という話題もありますが、そもそもスクリーンリーダーを開発していると、アプリケーションやOSから情報を引っこ抜いて読み上げるという挙動そのものが「コンピューターウイルスと紙一重」であることを痛感します。
    どうやったらオペレーティングシステムやアプリケーションをお行儀よく実装できて、スクリーンリーダーがトリッキーなことをせずに済むようになるのか、という技術的な情報を、もっと発信していきたいと思い始めています。
    5月18日に NV Access は NVDA の新しいバージョン 2013.1 をリリースしました。
    NVDA 日本語チームは NVDA 日本語版 2013.1jp のリリース準備を進めているところです。