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nishimotzの日記

  • OSH Talks 2021.12 報告

    OSH Talks 2021.12 報告

    オープンセミナー@広島 実行委員会のオンラインイベントとして12月14日に OSH Talks 2021.12 を開催しました。

    許可をいただき、ゲスト 池内孝啓さんのトークセッション「可視化からはじめる ITエンジニアのセルフ・アウェアネス入門」の録画を公開しました。

    OSH YouTube チャンネルを作りました。今後もコンテンツを発信していく予定なので、チャンネル登録していただけると嬉しいです。

    オープニング

    OSH Talks とはなにか?私たちがオープンセミナー広島としてやっていた活動をいずれ復活させたいと考えています。いまの目標は2022年春の開催です。

    それまで何かやっていきたい。準備のためのオンラインイベントとして企画したのが OSH Talks です。第1回は「すごい広島 with OSH」という名前で、10月に開催しました。ホワイトボード Miro とアンカンファレンスを体験していただきました。今回は第2回、トークとワークショップとアンカンファレンスです。トークの部分は、私たちがやっていることの紹介のために録画を公開しました。

    自己紹介。西本です。オープンセミナー広島 2022 実行委員長。2022 は「たぶん」です。

    オープンセミナー広島で昔、飼っている犬に噛まれて、という話をしましたが、犬に噛まれるのをなんとかしようとしていたら、吠えた回数を数えることになり、これが今回の話題に繋がります。

    動物・強化・学習・行動・分析

    私もいろんな勉強をしているのですが、ドッグトレーニングから行動療法からマインドフルネスまで、かじったあげく、今日の池内さんのお話に繋がります。

    OSHは実行委員長が聞きたいことを聞きたい人から聞くというのが伝統です。

    ジェラルド・M・ワインバーグ

    もうひとつ、コンピューター・ソフトウェアの世界を面白いと思ったきっかけのひとつが、ジェラルド・M・ワインバーグさんのいろいろな著作です。ソフトウェア技術者と、心理学・心理療法の接点の、私にとっての出発点です。

    トークセッションのコメント

    気づくというのは本当に難しいことだと思いました。

    気づくための努力、工夫は人それぞれやっているはずなのですが。。

    エンジニアリングでも、いいソフトウェアを作るための工夫、いいシステムを作るための工夫は、自己流でもやるけど、いい方法は世の中にあって、それを学ぶことも大事。だからコミュニティに行ったり勉強しに行ったりする。

    気づくということ自体に、そういう話があるのだ、と今日は気づきました。

    アンカンファレンス

    広島とアジャイル

    • 広島におけるアジャイルの現状と、これから変わっていきそう、という気持ちを共有した
    • 池内さんに「すごい」と言ってもらえた
    • 興味がない?自社開発が少ない?わからない。これから、具体的にお客さんに提案して前向き。
    • 話題になった書籍:ユニコーン企業のひみつ、アジャイルサムライ、More Effective Agile、いちばんやさしいアジャイル開発の教本

    技術のキャッチアップ

    • ワークショップで、自分の技術キャッチアップができていないと感じたのでテーマにした。みなさんどうしてますか?
    • 仕事が終わって疲れて、受動的、はてブ見るだけ、疲れて寝て終わる。
    • 情報収集手段、ツイッター、ポッドキャスト。
    • はてブをみるだけでも、考え方は頭に残る。いつか生かせる。
    • 見て終わるだけより、目標とするレベルに達したい。
    • コミュニティに参加する。すごい広島、自分が求めるレベルのコミュニティに参加して追いつく。
    • そのためになにが足りてない?情報?時間?情熱?ぜんぶ?
    • みんな同じような状況だと知って安心した

    Awarefy

    • Awarefy のウェブサイトを見て感想をみんなで Miro に書いた
    • それから池内さんに説明していただき質問した
    • 自分と向き合って気づきを得るアプリ
    • 気持ちのログを積んでいく
    • 朝と夜のルーティンで入力、加えて気持ちに動きがあったときにも
    • 使い続けやすくなる?健康記録とリンクさせていきたい
    • きれいなUI
    • UXも池内さんが担当
    • 瞑想がとても怖い?意識高そう?
    • 気持ちのログを積んで自分のやりたいことを実現する気づきが得られるとわかった
    • また使っていきたい

    ワークショップの続き

    • ワークショップをやってみた感想を共有していた
    • 定期的に自分の思いや考えていることのアップデートをやったほうがいい
    • こういうことを意識してやったことがなかった
    • 転職のときにこういうことをめちゃくちゃ考えた人もいた
    • これって自問自答の 1on1 なのでは?
    • 1on1 との向き合い方との関連性を考えるのも面白い
    • 日々なにか考えている人にも意味があるが、ふだんそんなに考えてない、考えたくない人も、やると発見がある
    • どうやったら幸せに生きていけるのか
    • ちゃんと向き合いたい

    クロージング

    みなさん盛り上がってくれて、こういう企画をしてよかった。納得していただけたのでは。

    オープンセミナー広島の次回開催に向けて、今日得た気づき、池内さんとの出会いを、軸のひとつにしていきます。

    みなさんもっとこのノリで、気づいていきたい、学んでいきたい、という気持ちになりましたよね?

    集合写真
  • NVDA日本語チーム・ラジオの紹介

    これはアクセシビリティ Advent Calendar 2021 参加記事です。

    NVDAとは

    NonVisual Desktop Access (NVDA) は無料(オープンソース GPLv2)の Windows 用スクリーンリーダー(音声読み上げソフト)です。
    オーストラリアの非営利法人 NV Access を中心とするコミュニティが開発を行っています。

    NVDA日本語チームは、本家版NVDAの日本語対応とNVDA日本語版のリリースを行っています。

    昨日、今年3番目のリリースである NVDA 2021.3 が NV Access からリリースされました。今日、その日本語版である NVDA 2021.3jp もリリースされました(しました)

    NVDA日本語チーム・ラジオとは

    NVDA 日本語チームは以前は東京エリアでイベントを開催したり大きなイベントに参加してきました。

    コロナ禍でイベントが困難になり、新しい活動方法を模索した結果、2020年11月から、毎月第2木曜日の夜9時から10時に、YouTube Live でオンラインイベントを配信しています。

    無事に毎月欠かさず実施することができ、先月、2021年11月に第13回をお送りしました。

    主な内容は

    • NVDAの最新情報を紹介する
    • いただいた質問にお答えする
    • NVDAに関するさまざまなトーク

    です。

    ミートアップ特別編の報告

    たまたま第14回にあたる今日は、障害者週間の最後の日でもあり、年末でもあるので、別の方法でやってみようか、ということになり、ミートアップ特別編を開催しました。

    参加者14人(スタッフ含む)で以下のような議論をしました。

    自己紹介

    • 以前から NVDA 日本語チームの活動に参加されている人
    • メールや GitHub Issues でお名前を知っているけど、お話するのは初めてだった人
    • スタッフと何らかのつながりがあって参加してくださった人
    • NVDA のアドオン開発などをしている団体の人
    • などなど

    NVDA と他のスクリーンリーダーをどう使い分けている?

    • 他のスクリーンリーダー(JAWSなど)でうまくいかないことがあったらNVDAを使う
    • NVDAはオブジェクトナビゲーションが使いやすい
    • JAWSは点字ディスプレイで画面に忠実な表示ができるなど利点がある
    • 一方でふだんNVDAだけを使っている、という人も

    NVDAを使い始めたきっかけは?

    • 地域のパソコンボランティアで紹介される。視力が残っていて、スクリーンリーダーを買えない人に「こういうのがある」とNVDAを紹介している団体がある
    • お金を払わなくてもいい、お金を払わなくても使えるのがありがたくて使い始めた、使っている
    • プログラミングがしたい、エンジニアとして作業をするのに(他のスクリーンリーダーよりも)NVDA が適している

    NVDA日本語チームにやってほしいこと

    • 講習を受けられる場所を教えて欲しい。
    • スクリーンリーダーが読み上げる場所が移動したときに、画面がスクロールしないことがある問題。【回答】ちょっとずつ改善している。以前は開発者が全盲の人ばかりだったし、API も整備されていなかった。

    YouTube Live への参加について

    • スクリーンリーダーユーザーは、配信を聞きながら、メールやチャットのコメントを書くのは難しい。

    まとめ

    • 今日 NVDA 2021.3jp をリリースしました
    • 来年でNVDA日本語チームは10周年
    • これからも活動を充実させたり、改善していきたいので、ご参加、ご支援をお願いします。

    アクセシビリティ検証ツールとしてのNVDA

    今回、ミートアップを開催してみたら、視覚障害の当事者のユーザーの方が多く集まってくださる場になりました。ですが、NVDA はアクセシビリティ検証ツールとして、Webやソフトウェア開発に関わる人たちにも使われています。

    今年5月 GAAD Japan 2021 で、私と辻さんで行ったトークの録画が公開されています。

    「スクリーンリーダーは怖くない! NVDA & VoiceOver 10の基本テクニック」

    ご視聴いただき、NVDA を使ってみよう、という気になっていただけると幸いです。

    最後に自分の仕事を振り返ると

    いま関わっている仕事のひとつが「ためまっぷ」というサービスの開発の支援です。アクセシビリティの観点からもコードレビューをしたり、NVDA で検証して改善のプルリクエストを投げたりしています。先は長いですが。。

    「アクセシビリティ検証ツールとしてのNVDA」ユーザーとしても、ひきつづき活動していきます。よろしくお願いします。

  • Python Boot Camp テキストで始める Python

    12月4日に山口県柳井市で開催された Python Boot Camp in 山口 に TA として参加してきました。

    私は新幹線に乗って広島県外に行くのが2年ぶりだったようです。日帰りでしたが、山口の皆様とご一緒できて楽しかったです。

    Python Boot Camp は一般社団法人 PyCon JP Association が講師を派遣して、全国で開催している入門者向けの講習会です。私が TA をするのは2017年の広島、2018年の岡山に続いて、3回目でした。

    Python Boot Camp テキスト は、このイベントの教材として公開され、毎回使用されています。

    Python Boot Camp テキストの魅力

    私は「Python Boot Camp テキストは初心者にお勧めできる教材」だと思っています。理由は以下の通りです。

    公式Pythonの素直な使い方がわかる

    PyCon JP Association は Python を開発している国際的な非営利組織 PSF (Python Software Foundation) の活動を支援し、緊密に連携する立場の組織です。

    Python の実行環境や教材が乱立してきた現在、意外にも「公式 Python をちゃんと紹介する入門記事」は見つかりにくくなっています。ライセンスやコミュニティも含めたエコシステムとしての Python のことがちゃんと伝わるんだろうか。。

    クラウド環境でブラウザだけで使える Python とか、データ分析ツールをインストールすると使えるようになる(条件によっては無償ではない)Python とか、そういう環境を前提にした教材がとても増えています。

    ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版こんにちはPython」は数少ない(嬉しい)例外ですが。。

    PyCon JP が「公式 Python をこう使うのが初心者にとって素直な使い方です」と示してくれるのが「Python Boot Camp テキスト」のいいところだと思います。

    メンテナンスされている

    ソフトウェア開発に使ったことがないPCには、最初に行うべき設定や環境整備がありがちです。教材によってはそういう作業の説明が抜けていることもあります。

    Python Boot Camp テキストは対面での講習会で繰り返し使われて、いろいろな参加者の環境に対応したノウハウが詰まっています。

    また、Python の新しいバージョンのリリースなどに合わせた改訂も行われています。

    今回、山口で進められた講習会を見守りつつ、細かく配慮されたテキストであることをあらためて認識しました。軽微な不備もありましたが、すぐに課題は把握され、次回に向けた改訂が行われる見込みです。

    公式ドキュメントと整合する説明

    import を「おまじない」と説明したり、len も join も「関数」と紹介したり、説明がふわっとしている Python 教材がだんだん増えてきたな、と感じる今日この頃です。

    Python Boot Camp テキストは、 Python そのもののドキュメントのメンテナーや、信頼できる技術書の著者やレビューアーの人たちによってチェックされ、正確で適切な言葉が使われています。

    ステップアップするときに混乱しなくて安心です。

    インストール方法が物足りなければ

    Python Boot Camp テキストでは Python のインストール方法は初心者向きの方法に絞った説明になっています。

    これが物足りない場合は、python.jp の Python環境構築ガイド が私のおすすめです。

    ちなみに私は Linux 環境にソースコードからビルドしてインストールするときは make install ではなく make altinstall を使います。説明は公式ドキュメントに書かれています。

    この数年 Python の人気が高まっています。学校の授業・講義でもオンライン教材でも Python がたくさん取り上げられています。この記事が、Python を学び始める人にとってお役に立てば幸いです。

    お知らせ

    最後にイベントの告知です。