NVDA日本語版は2013年の終わりから「新しいバージョンの通知」機能を有効にして、この機能についてのアクセス統計を取ってきました。
NVDAは最低でも24時間以上の間隔をあけてこのチェックを実行します。
また「手動で新しいバージョンのチェック」が行われた場合は区別されるので、自動チェックだけを数えれば、比較的正確に「どのくらいのユーザがNVDAを実際に起動して使っているか」がわかると考えています。
2014年の「1日あたりのユーザ数」の値を並べてみます。
これは1週間ごとに、その週の自動チェックの回数を7で割って、一日あたりの平均ユーザ数を求めた値です。
2014年3月 326人
2014年6月 424人
2014年9月 501人
2014年12月 592人
2014年の最初の段階では、更新チェックをしない旧バージョンのユーザも多かったと思われますが、最近の数字では2013.3jpのユーザが3パーセントであり、それ以前のバージョンのユーザはさらに少ないと予想しています。
次のグラフは各バージョンのユーザ数の推移です。
2014年5月から12月まで、2014.1jp から 2014.4jp までのそれぞれのユーザ数が増えては減り、増えては減り、という様子がわかります。
新バージョンが出た直後にぐっと数字が伸びて、さらに次のバージョンが出てしまっても、完全には消えてしまわず、じりじりと減っていく、そんな感じです。
具体的な数字を挙げてみます。
ユーザ数のピークの時期と人数
2014.1jp 5月11日ごろ 351人
2014.2jp 8月31日ごろ 366人
2013.3jp 11月9日ごろ 449人
ピークかどうかはわかりませんが
2014.4jp 12月21日ごろ 404人
バージョンごとのピーク人数は少しずつ増えているようです。
お気づきのとおり、なぜか旧バージョンのユーザが0になりません。
ネットワークにつなげないで使っているユーザの統計はこの数字には出てこないので、「新しいバージョンがあります」と言われながらもバージョンアップを拒否し続けているということですね。。
もし、新しいバージョンに移行してみたけれど、不具合が見つかったので、元に戻してしまった、ということであれば、やむを得ないかも知れませんが、もしそういうことがあるなら、ぜひ私たち(NVDA日本語版の開発者コミュニティ)にお知らせいただきたいと思います。
なぜなら、NVDA に限っていえば、すべてのユーザがいつも最新版を無料で手に入れられるし、すべてのユーザに最新版で使ってもらえるように開発をしているからです。
「新しいバージョンを見送る」ことが習慣になっている状況は理解できますが。。
2014年9月のイベントでは「NVDAの日本語化がいちおう完了した」と宣言しました。
2014年12月21日にナレッジクリエーションから KCトーカー ダウンロード版 が発売されました。
さかのぼると2013年7月から2014年2月まで「NVDAに関する事業の立ち上げ」というテーマで「広島県パッケージ型創業支援業務」(Let’s Begin at SO@R) という制度のご支援をいただきました。
その期間に着手した仕事が、やっとひとつ製品になった、ということを、この場を借りてご報告したいと思います。
2015年2月7日には NVDA ミートアップ東京 2015.1 というイベントを計画しています。
私が NVDA のために使える時間はこれから減っていくと思われるので、とにかく日本のNVDAコミュニティの後継者を育成しなくてはならない、という焦りがあり、この問題を日本語チーム役員会に共有していただいています。
東京でばかり活動したいわけでもないのですが、日本のどこかでイベントをやるとしたら、全国から人が集まりやすい場所はどうしても東京になる、という理屈は、やむを得ないものと考えています。
アンカンファレンスという形式に私が慣れてきたら、広島でも検討したいと思っています。
まだまだ、終わるべき仕事が終わっていなかったり、しなくてはいけないご連絡やご挨拶が滞っていたり、という状況です。
「よいお年を」と書いてすっきり締めくくれない気持ちなのですが、とにかく、お世話になった方々への感謝の気持ちを込めて、2014年最後のブログ更新とさせていただきます。
ありがとうございました。