写真 青い空と雲と建物と木々の緑

nishimotzの日記

  • PCNひろしま 第15回終了

    写真 IchigoSoda + 音センサー + サーボモーターの配線
    5月26日にPCNひろしま第15回を開催しました。
    申し込みされていた経験者枠・入門者枠の方がいずれもキャンセルされたのですが、集まったスタッフ枠と見学枠の大人だけで「教材研究」をしました。
    私は IchigoJam BASIC でサーボモーター SG-90 を動かす実験をしていました。
    (3月に福岡のこどもプログラミングコンテスト表彰式で見学して、やってみたかった)
    サーボモーターは10個セットが2000円とか3000円とかで売られています。
    検索すると HowToConnectServoToIchigoJam.pdf という資料が見つかるので、ありがたく使わせていただきました。
    古いモデルの IchigoJam ではスムーズにモーターが動かなかったので、きっとマイコンのチップの違いなのでしょう。モーターが1個だったらなんとか電流が足りるようです。
    PDM の値を書き込むだけでホーンが動くのは MicroPython と同じような感覚ですね。
    ホーンにストローを差すのではなく、ホーンの穴に直接、鈴を括り付けました。
    うまく動いたので、以前購入していた HiLetGo の音センサーモジュール(5個セットで700円足らず)を使って「話しかけると鈴を鳴らす」というデモを作りました。
    音センサーを使うところは2月にNT広島でやった方法です。
    IN(4) で音センサーの OUT の値を読み取ると 0 または 1 が返ってきますが、音声認識のようなものではないので、雑音に弱いです。
    ここでは50回読み取って1が返ってきた回数が閾値を超えたら「声が聞こえた」としています。
    この数字がいい感じになるように、動かしている環境に合わせて、音センサーのつまみを調整してやります。


    次回はたぶん6月30日(日曜)開催です。
    今後ともよろしくお願いします。

  • 「アクセシビリティの祭典 2019」登壇

    2019年5月16日、Global Accessibility Awareness Day に合わせて神戸で開催された「アクセシビリティの祭典」にて、今年もセッション登壇と NVDA の紹介ブース出展をさせていただきました。

    リンクなど

    アクセシビリティの祭典2019 公式サイト
    Togetterまとめ
    西本のセッション「スクリーンリーダーで使いやすいサービスやアプリを作りたい技術者の声」スライド
    おことわり:動画と一部画像を削除しています。

    セッション登壇のふりかえり

    どうしてこういうタイトルになったのか、疑問ですよね。その疑問に答える時間すらなかったですね。。
    最初に打診をうけたときから「若い人と一緒に登壇してもらう予定」と聞いていたのですが、まったく打ち合わせや準備が進まないまま3月になり4月になり、事前告知や情報保障のためにタイトルや内容を出すタイミングがやってきました。
    私は「質問を受けて答える」というセッションのわき役のつもりでいたので、どんな質問が出てくるかわからないタイミングで私がタイトルを出すことになり、もしかしたら「私がひとりでエモい話をする」ことになるかも、と考えていました。
    私は NVDA というスクリーンリーダーの開発にコミュニティとしてかかわる一方で、スクリーンリーダーとは関係なく、ソフトウェア技術者として仕事をすることもあります。
    ですが、可能な限り、私が関わる仕事は「アクセシビリティを配慮した仕事」でありたいと思っています。
    そうでないと恥ずかしいというか、気持ち悪いからですね。。
    なので私自身が「スクリーンリーダーで使いやすいサービスやアプリを作りたい技術者」です、と言いつつ、この「仮のタイトル」を運営の皆さんに伝えて、それがそのまま最終的なタイトルになりました。
    もし企画が変わってしまって、このタイトルに沿って私が自分の集めている情報や自分の試行錯誤したことなどを喋れば、(あまり盛り上がらなかったと思うけど)いちおう40分は喋れるつもりでした。
    今年の CSUN でも、どっちかというと政治的な話ではなく、テクニカルな話ばかり聞いてきましたからね。。
    ひととおり情報が公開されたあとで、4月末から連休が始まり、そのさなかに「かずと君」との打ち合わせをしました。
    そこで本人から直接伝えられた質問は、セッションで紹介した通りなのですが、「たぶんこういう理由ですね」などと打ち合わせの途中で私が答えたことは、数日かけて詳しく調べてみたら、見込み違いだったものもありました。
    どれもちょっと技術的に深い内容で、「ユーザーはこんなことをこんな風に気にしながら NVDA を使ってるんだなあ」と感じさせる興味深いテーマでした。
    私が回答を作っているあいだに神戸ではビデオの収録が行われました。
    届いたビデオを確認しながら私がしゃべる内容と分量を調整したら、「サービスやアプリの開発者としての自分のネタをしゃべる時間はない」ということがわかりました。
    結果的にタイトルはそのままだけど「かずと君からのNVDAのマニアックな質問に答えつつ、スクリーンリーダーを知らない人にもなんとかついていけるように配慮したセッション」として準備を進めました。
    当日はどうやら「技術者の声」とタイトルにつけたことが幸い(災い?)したのか、スクリーンリーダーのマニアでない人はブースを見に行ってしまったようですね。
    Twitter を読み返しても、わかってくれる人がニヤニヤしながら盛り上がってくださったようです。
    「スクリーンリーダーで使いやすいサービスやアプリを作りたい技術者の声」は、私の登壇中に Twitter でつぶやいてくださった皆様の声でした。たぶん。
    盛り上げていただいてありがとうございました。
    なお、神戸で収録されたビデオが届いて、最後のファイルを見るまで、私は、自分が打ち合わせをしていた相手が ミュージシャン「かしわもちかずと」さんであることに気づいていませんでした。。
    セッションは学校の授業で参加できなかったという彼は懇親会で素晴らしい演奏をしてくれました。ありがとうございました。

    ブース出展のふりかえり

    NVDA は使ったことがあるけど、よくわからなかった。怖い。もう触りたくないと思った。
    ブラウズモードってなんですか? 必要あるんですか?
    などと声をかけてくださった Web 製作関連の人がいらっしゃったので、丁寧にご説明をしました。
    「わかりました。もういちど頑張ってみます」と言って立ち去って行かれました。
    無料でダウンロードできるツールとはいえ、やっぱり対面でご説明する場はあったほうがいいんだなあと感じました。
    NVDA を知らないという人とも、そうでない人とも、たくさんお話ができてよかったです。
    いつの間にかブースで時間を使ってしまい、あまりセッションを聞けませんでしたが。。
    配布物やポスターなど、あまり丁寧に準備できていないのが課題だと思いました。
    これからもよろしくお願いします。

  • 技術書典6で売り子を手伝いました

    東京で開催された「技術書典6」に参加してきました。
    ただの来場者として雰囲気を知ってお目当てのサークルを見に行こうと思っていたのですが、当日の朝になって、「広島電子工作娯楽部」のブースを手伝って欲しいという話が来て、サークル通行証で設営から入場することになりました。
    おかげで、単に来場者として会場にいるよりも、ずっと落ち着いてイベントを楽しむことができました。

    基板を作ってみよう

    「広島電子工作娯楽部」では「基板を作ってみよう」という新刊を著者が売っているそばで、荷物を見張ったり在庫と売上金を数えたりしていました。
    私も基板は作ってみたかったので「やらないといつまでたってもできないです」「たとえ失敗しても『失敗という名の成功』が得られます」「基板が作れると表面実装が怖くなくなります。部品の選択肢が増えると世界が変わります」などなど、著者のセールストークに私も心の中で頷きながら座っていました。
    約140部が終了1時間前くらいには完売。来場者1万人という規模もすごかったですが、売り手の熱意と、本の内容のクオリティに支えられた成果だったと思います。
    技術書典に広島から参加したサークルとしては初めての実績だったのではないでしょうか。

    アクセシビリティ

    前回の技術書典5では「こんのいぬ」さんが「これからはじめるWebアクセシビリティ」を販売しておられて、私は後日それを知って電子版を購入しています。
    アクセシビリティについての(それを読めないかも知れない人がいる前提の)紙の本を売るって、誰にどう伝わるんだろう、と懐疑的に思ったこともありました。
    ですが、未知の世界との出会いを求めている、楽しんでいる、ということが分かってきました。
    だったら関わる意義はあるのかな、と思い始めたのですが、今回、私自身のサークル申し込みは落選してしまいました。
    お目当てのひとつは、スクリーンリーダー NVDA の同人誌でした。
    無事に「ほしがたタイムカプセル」さんのブースで NVDA と DAISY の本を入手できました。
    写真: ほしがたタイムカプセルさんのブース
    タイトルの「NVDAではじめるヘッドレス・デスクトップ」というのはすごいインパクトですね。
    購入した本を帰りの新幹線の中で読みましたが、書き手にいまはまだ視力があること、いずれ視力を失われる見込みであること、そしてご自分がソフトウェア技術者であること、さらにご自分がスクリーンリーダーのユーザーになろうとしておられること、などなど、さまざまな立場の視点が絶妙にミックスされていて、またアニメの知識からスクリーンリーダーの機能をユニークに比喩されているなど、とても興味深く読むことができました。
    ブースではヘッドフォンとゲームパッドで Windows を使ってみよう、という体験の環境を用意しておられました。こういう新しい切り口で、1万人の人に NVDA を紹介してくださってありがとうございました。

    買った本と全体的な振り返り

    買った本の写真です。全部で1万円くらいでしょうか。。
    技術書典6で買った本
    さきほど書いた「Webアクセシビリティ」の本や、同じく前回の参加者さんが出された「ネコを支える技術」 など、あとで知って電子書籍で購入させていただいた本はあるのですが、あらためて、同人イベントに実際に足を運んで(主に)紙の本を買う、という経験を考え直す機会になりました。
    NVDA (と技術書典の公式ガイドブック)以外の本は、買おうと思っていたわけではなく、たまたま目に入って、ちょっと読んでみようか、と気軽に購入したものばかりです。
    「テーマが新しくなくても、視点が新しければ、ユニークなコンテンツは作れる」ということがわかります。
    キーワードが分からなくて探せないもの、いつか情報収集しようと思いながら実行に移せてなかったもの、逆にキーワードから得られる情報が多すぎて何を読んでいいか分からないもの、古い情報が役立たなくなってしまうもの、などなど、イベントの場でこうして紙の本を見つけることには、まだまだいろんな意味があるようです。
    そういえば私はふだんから「考え事をするために本屋に行って、背表紙を眺めながらあれこれ思いを巡らせて、本当に欲しい本はあとでネットで買う」みたいなこともよくやっています。
    私は自分の仕事場のペーパーレスを目指していることもあり、紙の本をたくさん持ちたいわけでもないのですが、同人誌については「まあいいか」と感じています。
    電子版で買い直せたら買い直すかも知れませんね。。
    400以上の書き手が発信するコンテンツを1万人の参加者に6時間で伝える、と考えると、ポスターセッションよりももっと効率的なわけで、不思議でもあり、すごいなあと思った一日でした。
    来場者も年齢・性別を問わず、いろんな人がいらっしゃいました。
    ふつうの入場者としての参加だったら相当並んで会場に入ることになっていたと思うと、
    「東京のすごいところは、とにかく人が多いこと」
    「東京のつらいところは、とにかく人が多いこと」
    ですね。。