昨日の午後2時から4時まで、BLPC FAIR ON THE WEB というインターネット放送に「NVDAにチャレンジ」というテーマで出演しました。
どうやら200人近い人が聞いてくださったようです。ありがとうございました。
オープンソースのオーディオ編集ソフト Audacity をすこし実演しました。
このソフトが無料であり、日本語化されており、かなりアクセシビリティに配慮して作られているからです。
準備したことをすべて喋れなかったので、私が事前に作ったメモを以下に紹介します。
参考にしたのは Audacity 2.0.5 を JAWS で使う方法を解説した英語のサイトです。
JAWS 用の説明がほぼ NVDA でも使えるようです。
私はいろいろなオーディオ編集ソフトを使ってきたのですが Audacity はほとんど使ったことがなく、複数のトラックを使う作業はまだ勉強中です。
いずれ丁寧な解説記事を書ければと思います。
(追記:Audacity は Microsoft のアクセシビリティAPIを素直に実装しているようなので、NVDA 以外のスクリーンリーダーでも使えると思います。NVDA の強みとして紹介したのは「無料・オープンソースのアプリケーションへの対応に積極的であることの一例」とご理解ください。)
R 録音開始
「マイクテスト、12345」
スペース 停止
Ctrl+A すべて選択
スペース 再生(停止)
P 再生のポーズ
コンマ ちょっと戻す
ピリオド ちょっと進める
選択範囲再生中の操作
大かっこ [ 選択の開始
大かっこ閉じ ] 選択の終了
Shift+スペース ループ再生
Shift+左右 選択範囲を前・後に広げる
Shift+Ctrl+左右 選択範囲を前・後に狭める
C 切り取りプレビュー(選択の前後を連続して再生)
Z 選択範囲をゼロ交差点に合わせる
Ctrl+X 切り取り
Ctrl+L 選択範囲を無音にする
Shift+A 再生・停止と再生位置(カーソル)の移動
Home 再生位置を先頭に移動
NVDA+L で「トラック1」と通知
Shift+M (アプリキー/Shift+F10) コンテクストメニュー
「名前」でトラックに名前を付ける
NVDA+L で名前を読み上げるようになる
Shift+J 選択範囲をトラック先頭からに広げる
Shift+K 選択範囲をトラック最後までに広げる
J カーソルを選択中トラックの先頭に
K カーソルを選択中トラックの最後に
再生していないとき
大かっこ [ 選択範囲の開始を数字で入力
大かっこ閉じ ] 選択範囲の終了を数字で入力
Ctrl+F6 でツールドックに移動(選択バー、トラック、ツールバーの移動)
Tab でツールドックの中を移動
Ctrl+Shift+F6 でトラックビューに戻る
Shift+R 追加して録音
Alt T V トラック削除
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NVDAとAudacity
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タッチ操作での NVDA の利用
NVDA 日本語版 のタブレットパソコンでの利用についてお問い合わせをいただいたので、メーリングリストでお答えしたことを紹介します。
タブレットPCへの対応について、私自身は Windows 8.1 と iPad (iOS7) 用のリモートデスクトップアプリを使って、NVDA の動作検証を行っています。
ひとつは Splashtop の Win8 Metro Testbed というアプリで、最初に買ったときは 4000 円くらいしましたが、いまは安くなっているようです。
Windows 側に専用のソフト(Streamer)をインストールします。
接続は比較的簡単にできます。
もうひとつはマイクロソフトが最近公開した Microsoft Remote Desktop という無料の iOS アプリで、これは Windows 8 Pro が必要です。
(Windows のリモートデスクトップサービスを使うため)
接続の設定は IP アドレスを調べたり、Windows のログオン用パスワードを設定したり、とちょっと面倒です。
また、リモートからの接続中は、PC 側の画面は使えません。(リモートデスクトップという機能の制約)
スクリーンリーダーで環境設定ができるかどうかは確認できていません。
どちらも、マルチタッチ操作や、iPad 側への音声出力ができます。
これらの環境で評価したことを、ざっとご紹介すると、まず、 NVDA は起動するときに Windows のディスプレイ出力がマルチタッチ対応かどうかを判断して、NVDA が自動的に「タッチモード」で動作するようになります。
タッチモードの NVDA は、いわゆる iPad の VoiceOver と似ていて、画面に触ると触った場所のオブジェクトを読み上げる「ダイレクト操作」と、左右フリックでレビューカーソルをひとつずつ移動する「シリアル操作」ができます。
「フォーカスハイライト」アドオンを使えばわかるのですが、これは「レビューカーソル」「オブジェクトナビゲーション」の機能が、そのまま使われています。
なので、タッチ画面によって、レビューカーソル、オブジェクトナビゲーションが使いやすくなるのではないかと思います。
選択されたオブジェクトはダブルタップで実行(アクティベート)できます。
フリックでの移動は、テキスト(文字)単位とオブジェクト単位の2種類のモードがあります。
このタッチモードの切り替えは3本指タップです。
タブレットのソフトウェアキーボードも、この作法で操作することになります。
例えば画面を触ってダイレクト操作でキーを探して、ダブルタップで決定(文字入力)します。
日本語のソフトウェアキーボード(Microsoft IME)の場合は、iPad の文字入力に似ていますが、文字を入れていくと予測候補がソフトキーのすこし上に表示されて、それを実行、というやりかたになります。
現状(NVDA 2013.2jp)で問題になりそうなことは、ソフトキーボードの日本語の変換候補を普通に読んでしまう(詳細読みしない)、ということです。
これについては調査中です。
ユーザーガイド「4.3 NVDA タッチジェスチャー」もご参照ください。
また、コマンドクイックリファレンスにはコマンドによっては「デスクトップ、ラップトップ、タッチ」のそれぞれの操作が記載されています。
例えば 2本指2回タップでNVDAメニューを開く、などです。
参考までに フォーカスハイライト のアドオン
なお、NVDA はインストールされた環境でのみタッチモード動作します。
もしお気づきの点があればお知らせいただければ幸いです。 -
BLPCフェア(11月10日)出演と点字毎日の記事のご報告
11月10日(日曜)「BLPC FAIR ON THE WEB」というインターネット番組で NVDA 日本語版の紹介をします。
私の出演は14時から16時の「NVDAにチャレンジ!」です。
生放送でお届けしますので、多くのかたにお聞きいただければ幸いです。よろしくお願いします。
それから、毎日新聞社の「点字毎日」にて NVDA 日本語版を紹介していただいたのでご報告します。
点字毎日 2013年10月20日号(第4462号)「ものづくりの現場から」という連載記事の第63回として NVDA 日本語版が紹介されました。
掲載紙が届いたので、点字を読むのは得意ではありませんが、頑張って読んでみます。。
実は点字毎日には活字版もあり、こちらでは2013年10月24日号(第787号)の第3面で同じ内容が掲載されました。
また、ちょっと前のことになりますが、点字毎日活字版2013年9月5日号(第780号)の第2面では、「スクリーンリーダー『NVDA』に高い関心 横浜の説明会に100人超」という見出しで、「NVDAワールド2013横浜」の記事が掲載されました。点字版でもたぶんお読みいただけたと思います。