写真 青い空と雲と建物と木々の緑

nishimotzの日記

  • 自分の行く道

    橋本治の本は「語りおろし」のような平易さと、ときに回りくどさもあるのですが「問題解決の道筋」を直接示すのではなく、「問題を再定義する」あるいは「別の質問に置き換える」という方法で「問題解決の真の道筋」を提示しているように思います。

    日本の行く道 (集英社新書 423C)

    日本の行く道 (集英社新書 423C)

    「日本の行く道」を読みながら、よくもまあこれだけ多くの問題を扱いつつ、しかも「一見ばかげた」解決策を提示しつつ、説得力のある議論を展開してしまえるのだろう、と感心します。

    かつては世界の先進国だった国がそうでなくなっていったり、かつては「もっと努力して豊かになりたい」と思っていた国が、そう思うことを放棄したからこそ豊かさを失っていったり、そういう「歴史のダイナミズム」の中を自分が生きていることを改めて考えさせられました。

    私は21世紀が始まった頃に「21世紀は19世紀のような時代になるんじゃないか」と漠然と思っていました。それは京都という場所に住み、茶の湯についてちょっと学び、しかもちょうど京都議定書の会議が行われた時期でした。京都に住んだことが、その後に谷中に住むきっかけになりました。

    いま「谷中」と名のつく商品がが全国の駅やデパートに展開しているのを見て、「谷中ブランドの時代もそろそろ終わりだなあ」と思うと同時に、「漠然と時代を感じたり時代に流されたりしてるだけじゃだめだなあ」と思うようになりました。

    今年は「明確な意志」と「具体的な行動」を心がけていきたいと思います。

    今年もよろしくお願いします。

  • 今年の初仕事

    年明け早々、ある研究会の原稿を書いていました。思ったより執筆に時間がかかりましたが、自分が今まで手がけてきた音声とヒューマンインタフェースに関する研究を振り返るよい機会になりました。そして新しいステップを踏み出すきっかけになりそうです。

  • 昨年末の仕事

    ヒューマンインタフェース学会からの依頼で、昨年12月の研究会の報告を書かせていただきました。

    (引用ここから)

    2007年12月5日および6日に第46回研究会「福祉工学および一般」が開催された。場所は一昨年・昨年と同じくお台場の新交通システム「ゆりかもめ」テレコムセンター駅前にある産業技術総合研究所臨海副都心センター別館・11階会議室である。テーマ担当は本学会のアクセシブル・インタフェース専門研究会(SIGACI)であり、また本研究会は電子情報通信学会の第39回福祉情報工学研究会との共催であり、さらに電子情報通信学会の脳情報通信研究会(BICT)の協賛を得た。当日の発表件数も5日に15件、6日に9件と多く、さらに6日には2件の招待講演もあったため、昨年に引き続き盛況であった。なお、12月3日と4日には感覚代行研究会による第33回感覚代行シンポジウムが、12月7日には産総研ジェロンテクノロジー研究フォーラム2007が、それぞれ同じ会場で開催された。本報告ではその内容を順を追って報告する。

    (中略)

    両日を通じて参加者も多く、活発な議論が行われたと感じられる。一方で情報保障に関する各講演者の配慮は必ずしも十分ではなかった。また視覚障害や肢体障害の当事者による発表や質問もあったものの、やや寂しいように感じられる。研究者が現場と関わることを支援するために、学会・研究会としても積極的な活動が必要なのではなかろうか。来年度も12月の共催研究会が予定されているが、ヒューマンインタフェースと福祉情報工学の交流が、当事者や現場の声を吸収しながら、ますます有意義かつ実りの多いものとなることを期待したい。

    (引用ここまで)

    のような内容です。詳しくは次号のヒューマンインタフェース学会誌をどうぞ。

    執筆してみて、発表件数が多かったので書くのは辛かったですが(苦笑)こういう形でイベントの記録を残すのはいいことだなあ、と改めて思いました。

    福祉情報工学研究会も見習ってなにかできたらいいなあ、と思います。