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nishimotzの日記

  • 大統領と情報保障

    2月20~21日に愛媛大学で開催する第46回(平成20年度第5回)福祉情報工学研究会では「通訳者支援システム「イズ」とその情報保障支援の可能性」という招待講演企画を行います。そこで紹介していただく「イズ」というシステムを使ったイベントが2月10日に四谷で開催されるそうです。

    緊急開催!特別通訳セミナー

    「オバマ大統領演説~そのスピーチ英語に迫る」

    ~世界初の通訳支援システムを使った同時通訳の実演付~

    下記サイトでも案内されています。

    「日本の通訳の草分けで大御所の小松達也氏をお迎えして「is」の初めての公開同時通訳を行います」とのこと。

    このシステムを、英語の通訳だけでなく、手話通訳やPC要約筆記など情報保障の普及に役立てられないか、という提案が、愛媛大学の研究会での企画趣旨です。

    「通訳者支援システム「イズ」とその情報保障支援の可能性」

    企画概要:

    一般に通訳においては聞きながら喋るという作業が必要であり高い認知的負荷が生じる。

    これは手話通訳などの情報保障においても同様と考えられる。

    特に通訳作業におけるこのような認知的負荷を軽減するために、(株)ストレートワード、(株)パワーシフト、東京大学の共同で通訳者支援システム「イズ」が開発され、これまでに日本語・英語などの同時通訳・逐次通訳におけるパフォーマンス向上とコスト削減の効果が確認されており、語学学習、講演聴講支援など多様な応用も期待されている。

    本企画ではこのシステム「イズ」を実演を交えて紹介していただく。

    本システムでは話速変換が技術要素として用いられており、また、手話通訳や要約筆記など情報保障への応用の可能性を秘めている。

    聴覚および福祉情報工学の共催研究会において本システムの紹介の場を設けることで、さまざまな議論のきっかけになることを期待したい。

    ご紹介する技術が情報保障に役立つ、ということは、今の段階では著者グループと私の中での仮説に過ぎません。

    今回の企画で技術をご紹介いただくことをきっかけに、こういった実験を研究として行う場が自発的に形成されることを期待しています。

    余談ですが、1月のオバマ大統領就任の際にホワイトハウスのウェブサイトがリニューアルされました。RSS フィードが発信され、さらにアクセシビリティに力を入れることが宣言されています。ビデオ映像に字幕が付与されるなどの取り組みがなされています。

  • 音音研の御報告

    1月19日の音音研では、参加者7人にお集まりいただきました。

    • 橋田朋子さん(東京大学IML(インテリジェント・モデリング・ラボラトリ)特任研究員)

    実演を交えて大変興味深いお話を伺うことができました。

    最近、ヒューマンインタフェースの設計における基礎研究の重要性について考えているのですが、まさにそういう内容だったなあと思います。

    ゲームの難易度に関するデザインがフロー理論的に優れている、と言いましたが、フロー理論のことは私が最近ブログに書いたばかりでした:

    資料を公開しておられます:

    なお、参加してくださった榊原さまから以下のお知らせをいただきました:

    私は、主に絶対音感を習得させる訓練を実践し、その習得プロセスを研究テーマとしております。家業が音楽教室でして、気楽な2代目をしながら、時々、非常勤で教えている身分です。

    (1月25日(日)、テレビ朝日系「ジキルとハイド」という番組の中で、ちょっとだけだと思いますが、私が実践している訓練が紹介されますので、もしご興味とお時間があれば、ご覧ください。)

    あつかましい願いですが、いつかそんな話を発表させていただいて、皆様のご意見をいただいてみたいなあと夢想しております。

    2月と3月は休会とさせていただき、4月以降に榊原さまの講演も計画しております。

    今後もよろしくお願いします。

  • 聴覚と福祉情報工学

    第46回(平成20年度第5回)福祉情報工学研究会のご案内です。

    • 日時:2009年2月20日(金)~21日(土)
    • 共催: 聴覚研究会(日本音響学会)
    • 会場:愛媛大学(城北地区)教育学部四号館4階総合授業研究室
    • 手話通訳、PC要約筆記を実施予定
    • 詳細:http://www.ieice.org/~wit/
    • 企画(2月20日16:30~18:30)
      • 「最近のデジタル補聴器の技術と実際(仮題)」
      • 「通訳者支援システム「イズ」による情報保障支援の可能性」

    昨夜は下記の企画についての打ち合わせでした。

    • 企画:通訳者支援システム「イズ」による情報保障支援の可能性
    • 講演:渡辺美知子先生(東京大学)
    • 実演:(株)ストレートワード様・(株)パワーシフト様
    • 概要:通訳は聞きながら喋るという作業であり高い認知的負荷が生じる。これは手話通訳などの情報保障においても同様と考えられる。特に通訳作業におけるこのような認知的負荷を軽減するために、(株)ストレートワード、(株)パワーシフト、東京大学の共同で通訳者支援システム「イズ」が開発され、これまでに日本語・英語などの同時通訳・逐次通訳におけるパフォーマンス向上とコスト削減の効果が確認されており、語学学習、講演聴講支援など多様な応用も期待されている。本企画ではこのシステム「イズ」を紹介していただき、特に手話通訳や要約筆記など情報保障への応用について議論する。
    • 関連URL:

    福祉情報工学研究会では以前から学会等での情報保障を普及させるための活動に取り組んでいます。しかし特に手話通訳やPC要約筆記には費用がかかり、電子情報通信学会からの支援がなければ継続できない状況です。新しい技術を取り入れることで、情報保障をもっと実践しやすいものにできないか、と考えております。

    今回は、情報保障の現状や問題を再確認すること、「イズ」について理解していただくことが目的です。今後、情報保障の新しい方法を模索していくための第一歩になれば、と考えております。皆様のご参加をお待ちしております。