エンバカデロによる買収が決まったCodeGearですが、個人的には応援しています。
Delphi は使いやすく、情報も豊富なのですが、私はとっくに Pascal よりも C++ に慣れてしまったので、できれば C++ Builder をメインに使いたいところです。
Delphi の参考書や資料の多くは VCL について説明しているので、そのノウハウのかなりの部分は使えます。
しかし C++ Builder に固有の話題についての情報はとても少ないのが現状です。
「Windowsプログラミング逆引きクロス大辞典」にはTurbo DelphiとTurbo C++というかたちで、VB6 や .Net との比較がなされています。
Turbo C++はC++Builderだと思って読むことができるので、CodeGear RAD Studio 2007を使う上で重宝しそうです。
Delphi で「メッセージメソッド」と呼ばれている機能の実現方法が今日やっとわかりました。忘れないように書いておきます。
mciSendString を使って mp3 ファイルを再生して、再生終了のメッセージを MCI から受け取る例です。
VCLフォームアプリケーションにボタンをひとつ貼り付けて、以下のように記述。
mmsystem.h をインクルードしないと MM_MCINOTIFY が未定義になります。
C:\tone_a.mp3 を用意してボタンを押すと、音声再生が終了したらメッセージボックスが表示されます。
#ifndef Unit1H
#define Unit1H
#include <Classes.hpp>
#include <Controls.hpp>
#include <StdCtrls.hpp>
#include <Forms.hpp>
#include <mmsystem.h>
class TForm1 : public TForm
{
__published:
TButton *Button1;
void __fastcall Button1Click(TObject *Sender);
private:
void __fastcall MMMCINotify(TMessage &Msg);
BEGIN_MESSAGE_MAP
VCL_MESSAGE_HANDLER(MM_MCINOTIFY, TMessage, MMMCINotify)
END_MESSAGE_MAP(TForm);
public:
__fastcall TForm1(TComponent* Owner);
};
extern PACKAGE TForm1 *Form1;
#endif
#include <vcl.h>
#pragma hdrstop
#include "Unit1.h"
#pragma package(smart_init)
#pragma resource "*.dfm"
TForm1 *Form1;
__fastcall TForm1::TForm1(TComponent* Owner)
: TForm(Owner)
{
}
void __fastcall TForm1::Button1Click(TObject *Sender)
{
mciSendString("open \"c:\\tone_a.mp3\" type Mpegvideo alias mp3", NULL, 0, 0);
mciSendString("play mp3 notify", NULL, 0, Form1->Handle);
}
void __fastcall TForm1::MMMCINotify(TMessage &Msg)
{
ShowMessage("done.");
mciSendString("close mp3", NULL, 0, 0);
}
END_MESSAGE_MAP(TForm) の後ろのセミコロンを忘れて、しばらくはまりました。
VCL_MESSAGE_HANDLER に関する情報は RAD Studio のヘルプでも CodeGear のサイトでも見つけることができず、個人の方のウェブサイトを参考にさせていただきました。